『動物のお医者さん』(87~)は
主人公・西根公輝(にしね まさき)こと
通称ハムテルが友人の二階堂と共に
獣医を目指す、ゆるくコミカルなお話です。
ハムテルの相棒・シベリアンハスキーの
チョビの可愛らしさに、当時ハスキーブームが
起きました。
03年にはテレビドラマ化されています。
第一話のハムテルたちは
受験を控えた高三ですが、
第四話では既に大学生です。
三話のラストで合格したことが
ナレーションで語られるというのが
常に淡々としているこの漫画らしい。
淡々とした展開とやり取りながら
何とも言えない面白さがあり
「このカシオミニを賭けてもいい」
「おれはやるぜ おれはやるぜ」
「戸棚のウラはネズミの卵でいっぱいだー!!」
などのセリフは今でもネット上で応用されたり
そのまま使われたりします。
白黒ハチワレで、鼻の辺りに黒い斑点がある
猫を見ると「ハナクソハナちゃん……」と
呼びかけたくなったり。
ちなみに「このカシオミニを~」が
使われたのは第一話。
漆原教授がハムテルに「キミは将来~~獣医になる!!」と
予言した後につけ足したのが元ネタです。
この漆原教授がまた強烈なキャラで、
ハムテル&二階堂コンビを始めとする
あらゆる人と動物が振り回されます。
寒い雨の日には「しるこ爆弾」のことを
ふと思い出したりしますが
アレ、教授は悪くないよね……。
(※しるこ缶をストーブで温める際、
缶が膨らんでいたら開けてはいけないという教訓)
ヒロイン枠?の菱沼さんも印象深い人で
血が好きで、血のついた試験管を洗うのが大好き。
細菌の研究をしていて、意外と大腸菌に関する
大発見をしていたり、
痛みに鈍感で静電気体質など
トロいというか極度にマイペースな謎の女性でした。
いわゆる元祖「リケジョ」ではないでしょうか。
しかし少女マンガなのに恋愛要素がまるでないという
珍しい作品でもあります。
(当時の『花とゆめ』はそれが許される懐の深さが
ありました)
語り足りないので次回に続きます。
愛蔵版 動物のお医者さん 1 (花とゆめCOMICSスペシャル)
- 作者: 佐々木倫子
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2013/10/04
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (7件) を見る