学園モノには今も昔も欠かせないキャラが生徒会長ですが
役割はだいぶ変わりました。
70~80年代前半だと、生徒会長イコール
学園の支配者のような設定が多く、
美内すずえ『聖アリス帝国』の大和火美子は
「女王陛下……もとい生徒会長」と毎回のように
生徒が言い直すシーンがあり、
喋り方もそれっぽく「おしい男よの……」とか
時代劇っぽい。
『コーターローまかりとおる!』の鱈子一郎こと
タラコ唇とダジャレでおなじみの生徒会長は、
巧太郎への私怨から運動部に
あるルールを定めます。
詳細は省きますが、そのせいで全く無関係な
柔道部の伊賀くんまで全国レベルの技量を持ちながら
ずっと無名のままでした。
80年代も後半になると、生徒会長の描かれ方も
「権力者」から「優等生」「人気者」へと
リアル寄りになってきます。
『究極超人あ~る』の生徒会長・西園寺まりいは
本人は真面目に頑張ってるのに空回り気味で、
周りから引かれたり突っ込まれたりもします。
『ここはグリーン・ウッド』の手塚忍の
会長設定は「誰もが知る優等生」とイコールの扱いです。
『フルーツバスケット』の草摩由希もそんな感じ。
兄の綾女も生徒会長でしたが、優等生というよりは
人気者としての扱いですね。
また特殊な例として
『少女革命ウテナ』の生徒会長・桐生冬芽が
住んでいる専用の寮が「ホワイトハウス」と呼ばれていました。
(※コミカライズ版に登場)
『きんぎょ注意報!』の
藤ノ宮千歳の生徒会長兼理事長や
『監獄学園(プリズンスクール)』の
裏生徒会も、本来生徒が囚人と看守役とか
ありえないですが、
この3作のように浮世離れした設定のマンガだと
パロディ的に「生徒会長=最高権力者」
設定がまだ使えるのでしょうね。
ぶっ飛んだ設定は大好物ですので
リアリティとか気にせず、唯一無二のインパクトの
作品が増えればいいと思っています。