昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

榛野なな恵『Papa told me』その18(11巻感想3)

第6話「マーメイド
プリンセス」は
知世ちゃんのお友達、
内藤さんのお姉さんの話。

劇団に入っているお姉さんが
区民ホールで夏休みに上演
する、子供向け『人魚姫』の
ミュージカルに出ると聞いて

妹の香ちゃんは知世ちゃんを
誘います。

知世ちゃんは新聞部で
お姉さんに以前インタビュー
した縁もあって快諾。

ある時、香ちゃんは稽古中の
お姉さんの台本を見て
人魚姫の役じゃないと
気付きます。

しかし既に知世ちゃん
以外にも、沢山の友達が行くと
乗り気になっていて……。

今更言えない香ちゃんですが
舞台本番で

知世「あのカメさん?
すごくかわいいね!」

熱演するカメ役に
涙ぐむ知世ちゃん。

他のお友達も見入っています。

香ちゃんはお姉ちゃんが
人魚姫役と勝手に誤解してて
ごめんねと謝りますが

知世「ううん!むしろ
カメさんの方が良かった!」

どんな役でもベストを
尽くせば伝わるものです。

という展開かと思えば

お姉さんがラストに
楽しそうにはしゃいでる
人魚姫役の子の背後で

小道具のティアラを見ながら
人魚姫の台詞を呟くことで、
彼女の切ない本心も垣間
見えるオチになっています。

演劇を続けていく以上、
望まない役を演じることは
多々あるでしょう。

という二重の意味を込めての
「それでも私は行くの」
という台詞を言ってるん
だろうな……。

「何も大きな出来事は
起きてないけど印象深い」
こういう話も本作ならではです。

7話「ファイナル
レクチャー」は
リスカフェが舞台の
とある「最後の授業」

知世ちゃんが夏休みの
自由研究でお仕事見学に
選んだのはアリス・カフェ。

OKしてもらった
知世ちゃんは、
カフェ内での会話から

「明日、英文学の教授の
退職祝いのパーティがある」
と聞いて日程をその日に決めます。

10巻登場、ピンクッションの
妖精エピソードで登場した
中御川さんと大叔父さん、
今後も出てきそうですね。

有名な児童文学翻訳者
ながら、気難しい逸話に
こと欠かない女性教授、
常盤木先生と

たまたまお客として来た
うるさいステージママと
内気な子役の子とが
出会って……。

折角だから続きます。