80年代になると、
ミステリ漫画が増えて
いきます。
高階さんの『毒とペン』
3巻には、オファーより前に
雑誌に予告が載ってて
作者が驚いたと描かれて
ますので、ミステリものが
読者にウケると認識されたの
でしょう。
ざっと思い出してみると
小室しげ子『血ぬられた
マリオネット』(83)
屋敷のお嬢様とメイドの娘が
そのメイドによって取り換え
られていたお話。
自分の出自を知った
偽のお嬢様はそりゃ関係者を
口封じしようとするよね……。
曽根まさこ
『風の墓標』(83)
口論のはずみで友人を
突き飛ばしてしまった
主人公は、友人を殺したと
苦悩するが実は……。
松本洋子
『殺人よこんにちは』(83年)
『ぬすまれた放課後』(85~)
(赤川次郎原作のコミカライズ)
『殺人~』のオチには
驚きました。
あと「なかよし」で
レイプシーンはかなり稀では?
一条ゆかり
『シンデレラの階段』(85)
新人アイドルにライバルを
殺害した容疑がかけられるが……。
『私が愛した天使』(84年)
子持ちの資産家と結婚した
ヒロインが、何者かに殺意を
向けられ、命を狙われる……。
なお88年には雑誌「ミステリー
ボニータ」が創刊されています。
他作品よりは雰囲気も
内容もだいぶライトな
野間美由紀『パズルゲーム☆
はいすくーる』(83~)
も、カウントしておきます。
ミステリ研究会の生徒たちが
学園の謎を追うお話。
昭和とはいえモラルが
緩い……!
ライトなミステリといえば
児童向け雑誌でも
山根あおおに
『名たんていカゲマン』(75~)
少年探偵の相棒は自分の
影から生まれた、意思を持つ
シャドーマンというのが面白い。
悪役の怪人19面相などが
起こす事件を解決します。
私は学研の「○年の学習」で
読んでましたが、コロコロでも
連載してたそうです。
アニメ版は設定以外は
別物です。
山口太一・桜井康生
『名探偵 荒馬宗介』
(あらまそうかい 78~)
こちらも「○年の学習」
連載。名前はダジャレです。
この辺りは子供向けの
謎解きですね。
少年マンガに関しては
また後日。