「ほほほ……」だとお上品な感じで
「おーっほっほっほ」だと高慢な
イメージですね。
ライバルキャラ、意地悪キャラの
お嬢様のお約束の一つに「高笑い」が
ありますが、
70年代~80年代前半までは
高笑いするような女性キャラは
悪役であって、イコールお嬢様の
条件ではありません。
『悪魔の花嫁』の美奈子なんかも
上機嫌な時は
「ほほほ……メリークリスマス!」と
デイモスに言ってます。
お蝶夫人や亜弓さんは高笑いする
キャラじゃないですし。
明確な悪役を除き「高笑いするお嬢様」
キャラで真っ先に浮かぶのは
『白鳥麗子でございます!』(87~)
の麗子です。
彼女の場合、素直になれず虚勢を
張ってしまうというニュアンスでした。
出番は少なくても妙に印象が強いのが
『動物のお医者さん』(87~)の
菱沼さんの自称ライバル、綾小路さん。
全身ブランドで固めてるのに、
手は試薬で汚れているのがミソ。
「意地悪なライバルキャラのお嬢様」と
いうわかりやすいキャラ立てのために
ホーッホッホという高笑いが
背景に書き文字でついてました。
「背後に書き文字」か「本人が実際に
笑う」かはだいぶニュアンス違いますが
80年代後半になると、リアルでも
皆が自己主張強い風潮だったためか
本来悪役につきものの高笑いが
加わる印象です。
少年漫画でも『究極超人あ~る』
(85~)の西園寺まりぃ、
『YAWARA!』(86~)本阿弥さやか、
『新・コータローまかりとおる!』
(94~)の美杉留美子など
高笑いするお嬢様キャラが登場
するようになります。
『らんま1/2』の九能小太刀は島津冴子
さんの声がハマりすぎていて、今でも
原作読むとあの高笑いが脳内再生される……。
こうして70年代のお嬢様テンプレに
80年代後半の高笑いが加わり、
『アンジェリーク』のロザリア、
『銀の匙』南九条あやめといった
「高笑いする縦ロールお嬢様の
ライバルキャラ」が
完成されていきます。
続きはまたそのうちに。
少年マンガは『銀の匙』までメジャーな
縦ロールお嬢様がいないような……?