この作品は「バーズ」連載でしたが
途中でヤングジャンプに移籍。
ネジを「まかない」選択をした世界で
大学生になったジュンを新たな主人公に
第二部が始まるという変則的な展開に
なっています。
途中で中学生ジュンと大学生ジュンの
世界が交錯し、話が大きく動き出します。
薔薇乙女たちは固有の能力を
持っていますが
能力バトルよりは人形同士や、
人間と人形の関係性、
それによる成長や変化などが
話のメインです。
真紅たちと暮らすうちに、刺々しかった
ジュンが優しくなっていくのがいい。
後に学校にも通えるようになります。
真紅は普段はクールな女王様なのに
トイレのファンシーな内装が気に入って
ここにお茶を運ぶように言ったり
人形劇「名探偵くんくん」に夢中に
なったりと子供っぽい天然な一面との
ギャップが可愛い。
真紅はアリスゲームで姉妹のローザ
ミスティカ(魂的なもの)を奪う気はなく、
第6ドール雛苺(ひないちご)を「家来」
にするという形で引き取り、一緒に
暮らし始めます。
雛苺は幼い性格の甘えん坊で、
いちご大福が好物。
「うにゅ~」なんて呼び名で
よく何かわかったなジュン……。
第3ドール翠星石(すいせいせき)は
妹の蒼星石とケンカして飛び出し、
真紅のもとに転がり込みます。
口の悪いツンデレで、ジュンに
突っかかるうちにほだされ、
契約を結ぶことになります。
個人的に翠星石推しなので
終盤、敵に捕まって操られた
痛々しい姿には衝撃を受けました。
ちなみに薔薇乙女の製作者は
ローゼンさん。
彼女たちからは「お父様」と
呼ばれており、
最も彼を愛し、彼を憎んだのが
最初に作られた水銀燈でした。
妹が作られるということは、自分一人では
お父様は満足できなかったということ……。
不満をぶつけたくても
第2ドール金糸雀(かなりあ)は
能天気だし(雛苺も似たタイプ)
翠星石と蒼星石は常にワンセットで
他者が入る余地はありません。
積もり積もった鬱憤は
真紅が受ける羽目に……。
(アニメ版は別の因縁もある)
続きはまたそのうちに。