この作品最大のヒットの理由は月とLの
頭脳対決と関係性でしょう。
Lは1巻では人前に姿を見せず、2巻から
月の父・夜神総一郎が指揮を執る捜査本部の
前に顔を出します。
ひょろっとした体つき、ハイライトのない
死んだような目、ボサボサの髪、親指がいつも口元、
眼の下にくっきり黒いクマという異様な姿で
座り方、携帯電話の持ち方にも一つ一つ
クセがあり、常に甘いものを欠かさない、
絶妙なキモ可愛さ。
(劇場版の松山ケンイチのLは二次元から
抜け出たみたいな再現度でした)
天才の頭脳を持ちながら、ワタリが世話しなければ
日常生活もままならないというアンバランスさ。
頭はいいけど変な奴で、いちいち人をイラつかせ、
非情な手段も取るけど
「限りなく悪に近い正義」のLと
頭良し顔良しスポーツ万能で優等生なのに
「正義を気取った狂気じみた悪」の月が
見事に対極だからこそ素晴らしいのです。
その後、月がキラだと推理したLは
月の大学に現れてテニスで対決したり
捜査本部で共に推理合戦を繰り広げます。
負けず嫌いの似た者同士なので、仲良しにも見えるのに
月の方は何とかして本名を得て殺す気で
Lの方は尻尾を掴んで逮捕してやろうとする
スリリングな関係性が実にいい。
※デスノートは顔と本名が一致しないと
効果がない。
目の前の人間の本名を知るには「死神の目」が
必要ですが、それには寿命の半分が代償になります。
Lに対してだけでなく、月は美空ナオミなど
仮名を使う相手の本名を知ろうとして
必死になるエピソードの際もどうするのかと
ドキドキしました。
その後、キラに憧れる第二のキラ・弥美沙
(あまね みさ)が死神の目を持って登場。
月は彼女を利用しようとするものの
浅はかで危なっかしい言動が多く
(駄目だこいつ……早くなんとかしないと……)
と内心頭を抱えるシーン、今でも
ネタにされていますね。
しかし消そうにも美沙には死神レムが憑いていて
こちらはリュークと違い、彼女に肩入れしています。
続きはまた後日。
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