昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

萩尾望都『Marginal(マージナル)』その2

この作品は複数のキャラの
視点が交錯しますが

・メイヤードの視点

・キラ、グリンジャ、アシジンの
三角関係

この二つを中心に読むと
わかりやすいでしょう。

メイヤードの視点は
2999年の世界のもの。

彼は「カンパニー」の依頼を
受けた、プロジェクトの監視役。
実はキラとは深い関わりが……。

ラジオドラマ版の声は
故・塩沢兼人さんでした。

・マザの殺害後、
新たなマザとして
「図書の家」の病弱な美青年、
エメラダに白羽の矢を立てます。

(マザはお飾りで、実際は
輸送された月の住人の卵子

地球人との受精卵を
人工子宮で育てて
人々に与えている)

・森が焼かれたという事後報告が
気になって調べたところ
密入国者スズキ・ゴー博士と
出会うことに。

ゴー博士は生物学者
違法の研究に没頭して
行方不明になった旧友、

イワンとアーリンの
アレクサンドル夫妻を
探しに来ていました。

イワンはあるトラウマから
「夢の子供」を作ることに
取り憑かれていて、

 そんな彼が作ったのが
キラでした。

ゴー博士の回想やメイヤードとの
やり取りなどから、イワンの目的や
キラが何者かが明かされます。

キラは特殊な「エゼキュラ因子」に
より、共感能力に秀でた
超能力者。

キラが生か死か、どちらに
強く共鳴するかで
地球の命運が左右されます。

幼い頃、瀕死の重傷から生還した
「死にぞこないのアシジン」の
二つ名を持つ、

生きる意志の強い青年アシジンと

どこか虚無的で破滅を望む
グリンジャの間でキラは……。

メイヤードがキラを捕えるために
依頼した超能力者センザイ師
(マスター)が

登場時は食欲の権化のような
俗っぽいデブだったのに、

キラとの最終対決の後に
げっそり痩せて解脱した
みたいになってたのは
ちょっと面白かった。

 彼が最終的に話をまとめましたが

「死期の近い病んだ男が
荒廃した地球の滅亡を計画するも、

恐怖に病んだ男が、前者の遺伝子を
使って地球を救う切り札を作る」

マイナス要素を沢山掛け合わせたら
結果プラスに反転した感じ……。

続きはまたそのうちに。

マージナル (3) (小学館文庫)

マージナル (3) (小学館文庫)

  • 作者:萩尾 望都
  • 発売日: 1999/08/07
  • メディア: 文庫