昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

みさき速『特攻天女』その2

この作品は祥が中心ですが、

もう一つの物語の核として、瑞樹・高村・
遊佐が過去にしていた「悪事」があります。

何をしたかはあえて書きませんが、
確かにドン引きするような内容です。

もうホント、お前らよく主人公側に
いるよな……(呆れ)

しかし、それを知っても簡単に嫌いには
なれないからこそ祥もアキラも苦悩します。

最強の女王さ……いやお嬢様で、頼りになる瑞樹。

乱暴で女好きだが、祥には本気な高村。

したたかで油断ならないが、面倒見のいい
ところもある遊佐。

愛すべきキャラだからこそ、思い入れの深かった
読者は祥やアキラと同じ気持ちになったことでしょう。

一応、瑞樹が病んだ理由も高村が荒れた事情も
出てはいるので、

それが他人を傷つけていい免罪符にはならなくても
多少なりとも考慮の余地はあるでしょう。

遊佐のバックボーンだけが語られず、
謎のままでした。

瑞樹はその後、悲願だった愛する人がいる国へ
行き、彼の目の前で地雷を踏んで死亡します。

それは天罰だったのか、平和な日本で暴走族やって
修羅場をくぐった気分になっていても

本物の戦場の前ではゴッコ遊びにすぎないという
皮肉だったのか……。

遊佐は瑞樹を追いかけて出国したものの、
彼女の死を知って薬に溺れて廃人と化し、

高村の異母兄・直紀が見つけて日本へ
連れて帰り、祥とアキラが献身的に介護するも
またいなくなってしまいました。

直紀が作品中最もヤバいキャラですが、
この件に関してだけは素直にありがとう!!

高村だけは日本に残り、祥と結婚します。
それが『特攻天女』最終回エピソードです。

結婚式の際、遊佐が来ている気配を感じますが、
当の本人は地球の裏側で倒れていました……。

どこの国だってニューイヤーを楽しく大事な人と
過ごしてるだろうに、どこぞの裏路地で
一人野垂れ死にとか、なんて似合いの死に様だ
大バカ野郎…………!!!!!(号泣)

かなり人を選ぶ作品ではありますが、
私は大好きです。

井沢くんとかアキラとか、そのうちまた語る予定です。