昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

久井諒子『ダンジョン飯』その14(13巻感想4)

惨い目に遭い続けた
主人公が遂に反転
開始となるのは

読者にとって最大の
カタルシスですが

本作らしく「食」が
逆転の一打となります。

偽ライオス「……
ライオス お前
何を……」

「何を食べた?」

偽ライオスは慌てて
魔物ライオスの中に
入りますが……

本物ライオス
「……知りたくなった……
本来 人智が及ばぬ程の
存在のキミが

ここまでして執着する
“欲望”とはーーー」

「--果たしてどんな
味がするのかと」

動揺のあまり本来の
翼獅子の姿に戻る悪魔。

一方、マルシルはライオスが
預けた本に描かれていた
「俺の考えた最強の
モンスター」像の傍らに

書き添えられていた
設定に気が付きます。

マルシル「“欲望を
消化することができる!”
ここは最近書き足された
文章みたい!」

チルチャック「つまり
ライオスは悪魔の食欲を
食うためにあんな願いを
したのか!?」

(他にもいくつか書かれていた
設定へのツッコミ)

イヅツミ「うんちから
森ができるって部分は
必要なのか?」

多分そこは子供時代に
考えた箇所だろうから……。

この緊迫した状況で
言及するのが実に
本作らしい。

悪魔の食欲(宝石っぽい形)を
咀嚼中のライオスは

ライオス「確かにこれは
無上の味だ……」

当の悪魔を前に味の
解説するって、だいぶ
サイコパスっぽいですが

ライオス「これはお前には
必要のないものだ」

「こいつのせいでお前は
この世界に囚われた……」

悪魔に言い聞かせる意味も
あったのでしょう。

そしてライオスは悪魔
そのものにも喰らいつきます。

ライオス「お前が
食い続けると言うのなら
俺は俺が生きるために
お前を食う!!」

「こんなものに
執着するな!
好きな所へ行くといい」

散々利用され、酷い目に
遭わされたのに

消えゆく翼獅子にも
励ますような言葉を
かけるライオスの優しさ……。

しかし悪魔は最後に
呪いをかけていきます。

悪魔「お前の今一番の
願いは決して叶わぬ
ものとなるだろう」

ライオス(ファリン!!)

ライオスは妹を救うため
行動してきましたが、
徒労に終わるかもしれない……?

続きはまた後日。