昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

河惣益巳『火輪(かりん)』その3

前回はリーアン中心に話を
ざっと解説しましたが、

話のバックボーンに欠かせない
のが、竜王剣の三真珠。

竜王の剣の柄に嵌めこまれていた
真珠が長い時を経て妖力を
持ち、人型になりました。

本来、性別はありませんが
「三姉妹」という扱い。上から

凛々しい黄金真珠の昱花(ユイホワ)
艶っぽい黒真珠の黒韶(ヘイシャオ)
そして優しくか弱い白玲(パイリン)

白鈴はリーアンの養母で、
後に明かされる実母は昱花。

リーアンの養父でもある
東海竜王敖広(アオコァン)を
慕うあまり、

リーアンと白鈴を敵視していた
天帝・開(カイ)は実は
白鈴が生んだ子。

明かされた時は
(それで精神的に脆いのか……)と
なんか納得しました。

開が嫉妬のあまりやらかして
西王母を激怒させ、危うく
天界が二分するところを

開を天帝の座から降ろすための
敖広の説得が

「女になって我が妃になれ」

※天帝の証である額の第三の目
=豎眼に不可能はないからと
いうものでしたが

真珠性の子なら基本的に性別は
自在というオチ。

黒真珠の黒韶(ヘイシャオ)は
自分が人型に戻るために我が子・
リュイを使って人間界に戦乱を
引き起こしたりと

ラスボスのように思われてましたが
実は悲しい女性でした。

不死なればこそ
「生きるために他の何かへの
執着が必要だった」と涙ながらに
訴えるのが切ない。

分身体のリュイを道具扱い
してましたが、最後にレンと
結ばれるのが確定して

「よかったな リュイ……」と
言い残していくシーン好きです。

いやホントにレンが報われて
良かったなって……(泣)

それにしても黒韶の不幸は
白鈴から始まってる気がして
なりません。

次代の竜王妃に決まっていながら
他の男と子供作ったために
叔父と甥が竜王位を巡って
争う羽目になり、

竜族と真珠精の間の子は
豎眼持ちと判明したため、
情人だった先代竜王
訪れなくなり、

先代竜王が遺した秘密=開を
大切に慈しんでたのに
「たぶらかした」と誤解され……。

一番トラブルメーカーなのは
白鈴なのでは?

 続きはまたそのうちに。
白虎殿も好きですよ。

火輪 3 (白泉社文庫)

火輪 3 (白泉社文庫)