『巨乳ハンター』(89~)は貧乳女子高生・
恭塚まさ子が巨乳の魚拓ならぬパイ拓を
求め、日夜仮面をつけて奮闘する
ギャグ漫画です。
90年に実写ビデオ化されました。
念のため言っておきますが、この当時
セクハラの概念はありません。
序盤、まさ子は片思いの相手・坂東くんに
告白した際「胸の小さい女の人は
キライなんだ!!」とフラれます。
(可愛くて頭もいい、スポーツも料理も
針仕事もできると一応フォローはしている)
気が収まらないまさ子は胸に中華まんを詰め、
仮面の女・巨乳ハンターになります。
「ひゅーほほほほ」と高笑いしながら
巨乳の女性を襲っては
「その乳を武器に男子生徒をたぶらかしたら
パイ拓を晒してやる」と脅すのでした。
(デジカメやケータイのカメラが
普及前なのでパイ拓だったのかも)
しかし話が進むうちに坂東くんの出番はなくなり
単なるコレクターに……。
貧乳はバカにされるのが当たり前で、
男の保険医が女生徒の「巨乳リスト」を
持ってたりと今なら完全にアウトな話です。
しかし女性側も大人しく襲われるばかりでなく、
「ミーはユーをたおすタメに来日した女!!
バストエンペラー!!」
とパイ拓を取る紙に入らない巨乳を
自らほり出してきたり、
「私より乳のでかい女は
この宇宙に存在してはいけないのよ!」
と、巨乳超音波砲(バストガン)を持つ
宇宙巨乳巨ブラ、
巨大な乳は正義のしるし「黄金バスト」だの
迎え撃つ側も奇人変人だらけ。
巨乳の表現で「ぷりんっ」「ぷるん」は
よくある擬音ですが、
「どどどどぷり~んっ」て書かれると
迫力あるな……※ただし色気はない。
本来、安永航一郎マンガで高笑いしながら
奇行に及ぶのは、すね毛むき出しのおっさんですが
本作品では巨乳美女なのが特徴です。
大真面目に馬鹿馬鹿しいギャグ&
とぼけたボケツッコミがたまらない名作です。
サブタイトルの「ボインはV」「大霊パイ」などの
パロディのセンスも大好き。
単行本が1巻2巻でなく
「右乳」「左乳」なのは唯一無二でしょうね。