昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

原哲夫・武論尊『北斗の拳』その2

北斗の拳の世界観は当時の大ヒット映画
『マッドマックス』(79)から来ており、

悪党どもがモヒカンにトゲトゲ肩パッドという
珍妙な姿で、暴走族のように荒野をヒャッハー!と
駆けまわるのはそういう事情です。

世紀末暴走族どもを退治する役割が、古代中国の
謎の暗殺拳の伝承者というギャップも
この作品の魅力の一つでしょう。

(奇声を上げる拳法使いというのは
ブルース・リーの記憶もまだ強烈に残る
時代ですし)

悪党は常に残酷な手口で老人や子供をいたぶり、
激怒したケンシロウに、それに負けない
仕返し込みで無残に倒されることで
読者がスッキリするという話の流れです。

例:「汚物は消毒だーーーー!!!」
と、火炎放射器で人を燃やしてたモヒカンが
それを奪われてケンシロウに焼かれる。

(ちなみにサウザーの手下)

数ページ以内にやられてしまう名無しキャラでも
インパクト抜群なのがすごいところですが

『北斗』が未だ愛されるコンテンツなのは
魅力ある強敵(と書いて「とも」)たちとの
ドラマが読者の心を揺さぶったからです。

特に拳王ことラオウの人気は凄まじく
当時葬式まで行われ、

コラボグッズを出す際は、ケンシロウと共に
必ずラオウバージョンも作られるほど。

・才はありながらも、その苛烈な性格のため
末弟のケンシロウに伝承者が決まってしまう。

・しかし情を捨てきれず、弟トキや
ユリアへの情を見せる。

・フドウとの戦いでは、臆して後ろに退いたら
自分を弓で射るよう部下に命じる。

ラオウを一途に慕うトウが、彼の心に
残るために目の前で自決する。

「我が人生に一片の悔いなし!!」
の名言と共に天に還る。

・(後付ですが)実は兄のカイオウがいる。
更に息子もいたりする。

人気投票1位も納得のキャラです。

名場面の多い作品ですが、特にラオウVS
ケンシロウの最終決戦の辺りは特に
神がかっています。

まださわりしか語ってませんが、
続きはまた近いうちに。

ところであの人気投票、シャチが20位以内にも
入ってないって……(愕然)

 

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