『くーねるまるた』(12~)は金髪碧眼の
ポルトガル人留学生、日本文化好きな
食いしん坊娘マルタの日常を描いた
ほのぼの食べ物マンガです。
マルタのフルネームはマルア・マルタ・
クウネル・グロソ。
ポルトガル人の名前は長い……。
「食う寝る」と引っかけてるわけですが
実は「グロソ」も食いしん坊の意味だそうです。
第一話はポルトガル料理の干し鱈「バカリャウ」を
使ったコロッケ作り。
マルタがお寺の中のボロアパートに住んでること、
お腹を空かせて水着で日光浴中に、故郷からの
荷物が届き、大喜びで宅配便のおじさんと踊るなど
「貧乏暮らしの変な外国人」っぷりが描かれます。
「主人公が何かを食べる」のがメインの漫画は
主人公のパーソナリティ次第で無限に
引き出しが広がる仕様です。
(食事にかけられる経済力と時間、本人や周囲の料理の腕、
人脈、食への好奇心がどのジャンルへ向いているかなど)
この作品では基本的に
1;ポルトガル料理や文化など、
外国人らしい食生活。
2:日本文化好きなので、日本人以上に
日本の伝統や食にこだわりがある。
3:日本文学や児童文学の中の食べものを
再現したり、その文章に触発されて行動する。
4:貧乏学生らしいお手製「貧乏めし」
ちなみにマルタは奨学生。
5:周囲の人々との交流から何か貰ったり
お手製の料理をご馳走し合ったり。
マルタの周囲は彼女を優しく見守る人が多く、
大家さんはマルタのぬか漬けを自分のぬか床に
「居候」させてくれたり、
同じアパートの女性たちはマルタに食べ物を
くれて、マルタが料理しておすそ分けしたりと
微笑ましい関係性。
通りすがりの人々との触れ合いがあったり、
そうかと思えば完全に一人で完結している
エピソードもあったりと
数多くの引き出しがあるので
どこを開けても楽しめます。
ほんわかした作風に癒されるもよし、
レシピを再現したり食べに行くもよし、
二重三重に美味しいマンガです。
現在はマルタが日本で就職している
『くーねるまるた ぬーぼ』も連載中ですよ♪