昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

高尾じんぐ『くーねるまるた』

くーねるまるた(12~)は金髪碧眼の
ポルトガル人留学生、日本文化好きな
食いしん坊娘マルタの日常を描いた
ほのぼの食べ物マンガです。

マルタのフルネームはマルア・マルタ・
クウネル・グロソ。
ポルトガル人の名前は長い……。

「食う寝る」と引っかけてるわけですが
実は「グロソ」も食いしん坊の意味だそうです。

第一話はポルトガル料理の干し鱈「バカリャウ」を
使ったコロッケ作り。

マルタがお寺の中のボロアパートに住んでること、

お腹を空かせて水着で日光浴中に、故郷からの
荷物が届き、大喜びで宅配便のおじさんと踊るなど
「貧乏暮らしの変な外国人」っぷりが描かれます。

「主人公が何かを食べる」のがメインの漫画は
主人公のパーソナリティ次第で無限に
引き出しが広がる仕様です。

(食事にかけられる経済力と時間、本人や周囲の料理の腕、
人脈、食への好奇心がどのジャンルへ向いているかなど)

この作品では基本的に
1;ポルトガル料理や文化など、
外国人らしい食生活。

2:日本文化好きなので、日本人以上に
日本の伝統や食にこだわりがある。

3:日本文学や児童文学の中の食べものを
再現したり、その文章に触発されて行動する。

4:貧乏学生らしいお手製「貧乏めし」
ちなみにマルタは奨学生。

5:周囲の人々との交流から何か貰ったり
お手製の料理をご馳走し合ったり。

マルタの周囲は彼女を優しく見守る人が多く、
大家さんはマルタのぬか漬けを自分のぬか床に
「居候」させてくれたり、

同じアパートの女性たちはマルタに食べ物を
くれて、マルタが料理しておすそ分けしたりと
微笑ましい関係性。

通りすがりの人々との触れ合いがあったり、
そうかと思えば完全に一人で完結している
エピソードもあったりと

数多くの引き出しがあるので
どこを開けても楽しめます。

ほんわかした作風に癒されるもよし、
レシピを再現したり食べに行くもよし、
二重三重に美味しいマンガです。

現在はマルタが日本で就職している
くーねるまるた ぬーぼ』も連載中ですよ♪