昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

藤田和日郎『からくりサーカス』その1

からくりサーカス(97~)
奇病・ゾナハ病をバラまく自動人形
(オートマータ)たちと、

彼らを破壊しようとする銀髪銀目の
人形使い「しろがね」との戦いを描く
熱く壮大なアクション漫画です。

18年にアニメ化しました。

序盤は父の莫大な遺産を受け継いだ
10歳の才賀勝(さいが まさる)を
中心に話が動きます。

愛人の子の小学生が遺産総取りなど
異母兄姉や親族が認めるわけはなく、

勝は命を狙われ、誘拐され
そうになります。

トランクを抱えて逃げる途中に
出会ったのが、大きな熊の着ぐるみ。

……の中に入っていた、ゾナハ病の
持病を抱えた拳法使いの青年、
加藤鳴海(かとう なるみ)

ゾハナ病は目の前の相手を笑わせないと
呼吸困難で死に至る奇病。

鳴海は勝に頼まれるまま
亡くなる前に勝の祖父が話していた

守ってくれる相手=「しろがね」
探しに同行します。

「いつでも勝から一番近いところの
サーカスにいる」との祖父の言葉の通り
しろがねはサーカスの芸人でした。

勝を「お坊ちゃま」と呼ぶ銀髪銀目の
美女しろがねは、勝のトランクにあった
大きな人形「あるるかん」を操り、

追っ手の不気味な人形たちを
一瞬で破壊します。

しろがねは自分を「勝が幼い頃、
フランスに滞在した際の乳母の娘」、

「雇ってくれた勝の祖父には
大恩がある」といきさつを説明します。

(勿論真実ではなく、表向きの理由)

勝とその父・才賀貞義。
祖父にあたる才賀正二。

勝を誘拐、殺害しようとする
黒賀村の人形使いたち。

フランスから来た謎の銀髪の
人形使い「しろがね」

彼女を「しろがね」に鍛え上げた
謎の老婆たちとその屋敷。

そして加藤鳴海……。

個別の思惑で動いていたキャラたちに
話が進むほど意外な繋がりが
見えてきます。

 1~3巻ではおどおどしていた勝が
しろがねと鳴海に出会い、
精神的な強さを手に入れるまでが
描かれます。

そして基本的に無表情なしろがねが
感情豊かな鳴海と出会い、
変化していくはじまりの章でもあります。

続きます。