今でも新宿は都会ですが、やはり
都会の中心という印象があるのは
昭和の頃だった気がします。
ドラマ『太陽にほえろ!』(72~)も舞台の
七曲署は新宿区設定ですし、
『CAT' EYE』も犬鳴署は新宿区でした。
『CITY HUNTER』は言うまでもなく新宿が舞台。
田舎の小学生だった私には、憧れの大人の街でした。
菊池秀行の小説『魔界都市新宿』(82~)では
新宿が魔震(デビル・クエイク)によって
外界と遮断され、魔物とバイオレンスに
満ちた世界になります。
以降、同作者の『魔界都市ブルース』(86~)や
『魔王伝』(86~)と続くと、魔物とバイオレンスに
エロスが加わります。
西新宿の美しき魔人(普段はせんべい屋さん兼
人探し屋)秋せつらの武器はチタン合金の細い糸。
『HELLSING』のウォルターのモデルです。
魔界医師Dr.メフィストも大人気で
薄い本も多数作られたものです。
あしべゆうほさん作画の『ダークサイド・ブルース』
(またの名を新宿歌舞伎町……)なんてマンガもありました。
『鎧伝サムライトルーパー』(87~)も
第一話は新宿東口に妖邪が出現します。
遼が白虎の白炎連れて新宿のど真ん中を歩いて
機動隊に囲まれるとか、序盤からカオス。
スタジオアルタの大型ビジョンから妖邪兵が
出てきたり、新宿MY CITYのビルごと
ぶった斬るのもこの時代ならではの演出です。
EDもMY CITY前(アニメだとNY CITY)
でキャッチボールしてましたが
今はもうルミネエストに変わって……。
90年代序盤でも大沢在昌原作の小説、新宿を舞台にした
刑事モノ『新宿鮫』が実写映画になってました。
しかし『踊る大捜査線』(97~)になると
湾岸署はお台場で、
『SPEED GRAPHER』(05~)で「セレブが集まる
闇の社交場」が六本木倶楽部という名前。
※六本木ヒルズが03年に出来たばかり。
(昔なら新宿だったかも……)と当時思ったものです。
今は大都会を象徴する場所ってどこだろう……?