5巻末から遂にアレクサンドロスが
登場します。
この時点では哲学者アリストテレスを
教師に、学友たちと仲良く勉強中の
王子様。
性格は温厚で活発。部下思いで
好奇心旺盛な美少年。
額から目元にかけて蛇が這ってる
ようなアザがあるのが特徴。
あとオッドアイ。
エウメネスとはまだ少し会話した
程度ですが、気に入ってる様子。
(エウメネスは今のところ
現王フィリポス2世や弟王子
アリダイオスとの方が親しい)
6巻からはアレクサンドロス
視点の話が増えていきます。
危ないと分かっているのに、
ふと呼ばれるように危険な
断崖を馬で跳んでしまい、
それに続いた部下の一人、
ハルパロスが失敗して滝から
落ち、必死に蘇生させようとしたり。
優しく理想的な王子様ながら
危うい一面があることが
描かれ、更に
危険な「別人格」を持つという
衝撃の事実が判明します。
「ヘファイスティオン」の名を
持つ別人格は、蛇が嫌いで
表に出ると真っ先にアザを消すため
区別は簡単にできます、
書記官となったエウメネスは
ヘファスティオンのことは
記録するな、と真っ先に
上司に言われるのでした。
別人格誕生の原因は母オリュンピオス。
間男と密通してるのを幼い息子に
見られた母は間男を殺害。
顔のアザを化粧で塗りつぶした上で
鏡を見せ、
「あなたを支える心の友、
あなただけの味方」をあげると
言い聞かせます。
咄嗟に息子の気を逸らすために
思いついたことかもしれませんが
本当に別人格が生まれてしまいました。
母親と他の男との密通、殺人、
男は実の父親の可能性がある……。
幼い心はそれに耐えられなかった
のでしょう。
間男の顔が史実のアレクサンドロスの
肖像画そっくりという……。
オリュンピオスは恐ろしくしたたかな
キャラとしてこの後も暗躍します。
また、アレクサンドロスの学友たちは
後に王になった彼と共に遠征に出て
歴史に名を残すことになります。
この作品だけ読んでも充分面白い
ですが、調べると
(えっ、これどうするの!?)
(だから妙に目立ってるのか!)と
ワクワクが増えますよ。
続きます。