『西洋骨董洋菓子店』(99~)は
オーナーから店員まで男ばかりの
洋菓子店「アンティーク」を舞台にした
日常と人間模様を描いた漫画です。
淡々とした語り口のエピソードが
少しずつ出てきて、まとまるうちに
印象が変ったり意味がわかったり
する構成になっています。
よしなが作品の持ち味は、
あっさりした描写を重ねる
うちに、
ある時突然、ずしっとした
衝撃と共に膝から
崩れ落ちる感じ……。
(読者ならわかるはず)
01年には「アンティーク
~西洋骨董洋菓子店』の
タイトルで実写TVドラマ化。
月9という響きも
もはや懐かしい……。
橘圭一郎=椎名桔平
小野裕介=藤木直人
神田エイジ=滝沢秀明
小早川千影=阿部寛
えなりかずき演じる和菓子屋は
ドラマのオリジナルキャラです。
小野さんのゲイ設定は消えて
ますが、今ならアリかも?
某事務所からのキャスト起用は
ファンの間では何かと物議を
醸すことが多いのですが
エイジのボクサー時代の
あだ名が「リングのジャニー○」
だったので、皆納得したという……。
08年には「西洋骨董
洋菓子店~アンティーク」の
タイトルでアニメ化。
原作では2巻でようやく全貌が
明かされる、橘オーナーの過去の
誘拐事件が1話冒頭から出てきます。
時系列も整理されてますね。
オーナー=故・藤原啓治さんが
実にハマっている……。
「アンティーク」は住宅街に
あり、夜中2時半まで
開いてる不思議な菓子店。
(元は骨董屋だった)
イートインスペースは食器から
何からアンティークのイイもので
味は超逸品、
店員は個性的なイケメン
揃いという乙女の夢が
詰まった設定。
しかし橘オーナーは甘いものが
嫌いだったり、天才パティシエの
小野は「魔性のゲイ」だったり
見習いのエイジは美少年ながら
元ボクサーで元暴走族だったり、
千影は見た目に反して役に
立たないとか皆、一筋縄では
いきません。
主人公は誰だと訊かれると
成長や変化がわかりやすい
エイジか、
物語の発端であり、話の核で
ある橘オーナーでしょうね。
続きます。