昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

(原作)池田悦子/(漫画)あしべゆうほ『悪魔の花嫁』その17(「能面の祈り」)

少年漫画で能を描いた
作品は『シテの花』
初でも、

女性向けは既に
何作かあります。

私が能を知ったのは
本作1巻「能面の祈り」
でした。

この回で登場する
演目は、源氏物語
「葵の上」

主役は六条御息所で、
生霊となって葵の上を
苦しめます。

この回のあらすじは

・あるきっかけから
デイモスが美奈子の
前世を教えるため
能面を被るよう言う。

・美奈子が面を
つけると、回想開始。

時は室町時代
能面を作る面打ちの
青年、小五郎は

理想の面が作れず
悩んでいました。

彼の求める面は二種類。

一途な恋をする「女面」、
それ故に嫉妬に狂う
「般若面」

小五郎はシテ(主役)の
能楽師の娘、篠と恋仲で

結婚を許してもらいたい
目的もあって、尚更
傑作が欲しいのでした。

しかし、小五郎はある日
美輪という美女に出会い

(これだ、この顔だ!)

彼女をモデルに
理想の女面を打ちます。

出来上がる頃には
美輪と小五郎の間には
愛も生まれていて……。

それを知った篠は激怒し、
美輪に掴みかかります。

小五郎に止められて

篠「嫉妬に狂った女は
鬼にも蛇にもなりまする!」

その表情から理想の
般若面を作る小五郎。

まず面を作り上げてから
罪悪感が沸くのが
職人の業……。

結局、嫉妬のあまり
篠は美輪を殺害。

直接の殺害シーンではなく
能舞台の一幕とリンク
することで、何が起きたか
語る演出が素晴らしい。

美輪を探す小五郎が
目にしたのは
彼女の惨い遺体と、

血のついた短刀を手に、
虚ろな目で謡を口ずさむ
篠……。

二人の女を踏みにじって
しまったと、小五郎は
深く後悔して出家。

供養のために終生
面を打ち続けた……。

ここからデイモスと
美奈子に視点が戻ります。

デイモス
「お前は美輪の
生まれ変わりだ」

ところが能面が美奈子の
顔から離れなくなり、

二人が動揺してる
ところにヴィーナスが
登場。

篠がしたように
美奈子の額に刃を
突きたてますが

能面の裏に貼ってあった
(小五郎の書いたお経の)
札に阻まれ、美奈子は
守られるオチ。

能楽ドガの絵、
シューベルト「魔王」
など

当時小学生だった私に
色んな教養を与えて
くれた作品です。