涼はすぐさま、なかよし
編集部に行き
江戸川乱歩の『黒蜥蜴』を
描きたいと直談判。
雑誌のカラーは明るい
ラブコメなので不安でしたが
すぐにOKが出ます。
この『黒とかげ』を起点に
高階作品特有の妖しく美しい、
ミステリアスな作風が完成して
いきます。
涼はこれを期に「フレンド」
から撤退して掲載誌を
「なかよし」一本に絞ります。
フレンドの担当編集がいびり屋と
いうのも一因のようですが
「自分は不器用だから」が
結論な高階先生の優しさ……。
(低俗と言われてもいい
エログロと言われてもいい
変態上等
自分は自分の読みたい
ものを描く)
そうノリノリで描いてても
我に返るとクレームが
来るかもと悩むのも
また人のサガ。
編集長は以前別の作品に
悪書追放運動のオバさんたちが
押し寄せ、謝罪会見に至った
話を涼に聞かせます。
編集長「ごめんなさいって
頭下げながら
こいつは売れるぞーって
内心はほくそ笑んで
いましたよ」
クレームは引き受けるから
存分にやれというエールだと
奮起する涼。
でもクレームはどこからも
来なかったとオチがつくの
でした。
残酷なシーンがあっても
上品な作風だからでは?
と思いますが
(エロシーンは無くても)
サド作品のコミカライズとか
確かによく問題になりません
でしたね……。
関係ないけど、それから
50年近く経って世代も
時代も変わったはずなのに、
未だに漫画やアニメに
文句付ける団体がいるのは
何故だろう?(すっとぼけ)
それはともかく、涼の作品は
読者にウケ、なかよしの
売り上げにも貢献します。
それに伴い、理解を
示してくれた編集長が
栄転。
乱歩、横溝作品が映画化し
ブームとなって涼には
追い風となったりもしますが
なかよし編集部は新編集長派と
旧編集長派に派閥が分かれたりと
いいことも不穏なことも
同時に起きます。
遂に初のオリジナル
ミステリー作品、
名作『地獄でメスがひかる』が
誕生……!!
この連載はものすごい
反響があったと
ナレーションにも
書かれてます。
続きはまたそのうちに。
恐い「マイ・フェア・
レディ」……確かに。