昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

榛野なな恵『Papa told me』その15(ボタンハンターの話)

19巻89話。
タイトルは「シード パール」

ふとした時に思い出す
このエピソード大好きです。

冒頭、知世ちゃんは
叔母のゆりこちゃんと
買い物中に

子供用の可愛い
ワンピースを発見。

しかし服の中央に縦に
並ぶボタンの、一番上が
取れていました。

同じボタンがないかと
知世ちゃんは雑貨も扱う
近所の「アリス・カフェ」へ。

そこで「ボタンハンター」の
お店を紹介してもらいます。

お店には女性の店員
さんが一人。

半地下の店内には
ガラスケースや引き出しに
ボタンがずらりと並んでいる
ちょっとした博物館。

店員さんはボタンは
元から服についてた
ものでなく、誰かが
付け替えたと推測。

しかし同じものはなく、
知世ちゃんはよく似た
ボタンを買おうとしますが

店員さんは絶対に
捜し出してみせると
引きません。

「見つからないボタンは
どこに行ったと思う?」

「ベッドと壁のすきま
じゅうたんと床のすきま
敷石のすきま

時間と時間のすきまにーー
そこを捜すのよ」

2・3日後にまた来てと
言われて店を出ますが

値段を聞くのを忘れたと
戻ると、店内には
誰もいません。

机の上のメモ用紙には
ボタンの図柄と
「1932」の謎の
数字が……。

後日、知世ちゃんが
訪れた際、店内には
もう一人女性がいました。

彼女がボタンを届けて
くれたと、店員さんが
説明します。

知世ちゃんが値段を聞くと
いらないボタン一個と
交換でいいと言われます。

店員「そのボタンを
ぜひ必要な人が
どこかにいるかも
しれないし」

謎の女性「十年前の人とか
一世紀先の人とかね」

この「ボタンを持ってきて
くれた女性」の服装が
30年代くらいのレトロな
ワンピース姿なのがミソ。

そういうファッションが
好きな人なのか

もしかしてその時代から
やって来た人かも……?と
どちらとも解釈できます。

本作にはおまけ的な
「少しふしぎ回」が
たまにあって、

ふしぎ回に出番が多い
「アリス・カフェ」の
知り合いというのも
より謎を引きたてます。

一度きりの登場だった
ボタンハンターさん
ですが、印象深い話です。

続きはまた後日。