昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

松井優征『逃げ上手の若君』その19(9巻感想の5)

望月さんVS岩松さんと
同時進行で

亜矢子VS石塔範家

女性が好きという共通点は
あっても、女なら老若問わない
岩松さんとは対照的に
一途な石塔さん。

(亜也子の名乗りで
領主の娘で巫女で便女と
聞いて)

石塔「恐るべき
属性の詰め込みぶりよ
参考にしよう」

亜矢子(なにその鎧!?
何の参考!?)

現代が舞台なら、萌え絵が
でかでかと描かれたグッズを
身につけているキャラは
よくいる痛いオタクですが

南北朝時代に二次嫁の
痛鎧だと、変人を通り越して
ホラーの領域です。

これが天才の発想……。

亜也子に何かと
質問するので

兵士「望月様のお嬢に対して
何の興味だ!」

石塔「見くびるな
俺は現実の女なぞに
興味はない」

脳内の理想の嫁「鶴子」を
創り上げた石塔さんは

「脳内の彼女に恥じぬため
拙者はいかなる鍛錬も
厭わないし

いかなる戦にも恐れず
飛びこむ」

カッコいい……(錯乱)

しかも「鶴子」は公式
設定とかないだけに、石塔さんが
好きなように変更できます。

亜矢子に色々質問したのも
その参考にするため。

これだけ自己完結してる人は
他者への忠誠心が薄そうな
ものなのに

直義「おまえが足利家のため
強くなるために創り上げた
空想の女を……
私も誇りに思う」

石塔「誰も理解できなかった
俺の嗜好を……
直義様は丸ごと認めて
くださった」

ということで足利家への
忠誠心MAXになってるのも
素晴らしい設定。

また、石塔さんに対して
亜矢子が反論することで
彼女の時行への想いや健気さが
読者に伝わるのもいい。

亜矢子「(私は)絶対若様の
理想通りの娘じゃない」

「でも私はそんな私を
大切にしてくれる
若様が好き」

「思いの強さで負けるものか!」

亜矢子も可愛いけど
石塔さんは他人とは思えない
親近感があるのでので
討たれてほしくないな……。

(コミックス派なのでまだ
先がわからない)

一方その頃、斯波孫次郎の
策略で、最前線と後方の
両方をかき回されて動揺が
走る時行軍。

時行は事態を打開すべく
弧次郎と共に伝令に化けて
足利軍のど真ん中に……。

続きます。