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昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

紫堂恭子『虚妄の女王~辺境警備外伝』その4(3巻感想続き&辺境話)

フィアンナ視点だと敵国の
軍団長、サウル・カダフは
有能そうな軍人という印象。

初対面ではフィアンナ
トライドとの会見が
実権を持つカルライグ伯が
来るまでの時間稼ぎ

=当事者意識のない
ことを見抜いて厳しい
態度で接しますが

二人が王族として真剣に
対応すると、態度が
優しくなります。

「あんたたちはまだ若く
素直で純粋だからな──」

真摯に忠告してくれてるのに
(えっコイツが?)と
何とも言えない顔で互いを
見るフィアンナとトライド……。

しかし渋いイケオジ
モードもそこまで。

「美熟女に接待されたい」
(意訳)

なんて本音をつい漏らして
フィアンナからドン引き
されます。

やっぱ女好きの一面は
入れとかないと(安心感)

フィアンナは16歳なので
軍団長さん基準では「子供」
です。

揉めごとも人の悩みも
うまくさばいてくれて、

ギャグまで提供してくれて
ムードメーカでもある、
本当に便利な人です。

三巻で終わるのは本当に
勿体ないですが

とりあえず『辺境警備』シリーズの
「星が生まれた谷」
「逃げる少女」から続く、

忌地の人々の移住問題は
これにて解決ということですね。

国境のエアドロム国の人々と
何か問題が起きる可能性も
ありますが

カイルやセス、軍団長も
ついてますし

少なくとも魔物が出る
過酷な荒野より
生活は楽になると思われます。

すぐ側にはカイルや
軍団長の「故郷」
西カール・ドレングの
町がありますからね。

隊長さん……じゃなくて軍団長が
そう言った時、涙出ました。

『辺境~』1巻1話では

兵隊さん「国境から
北は人っこひとり
住んでません!」

って言ってたのに
これからお隣さんが
できたわけですね。

以前ブログで「隊長さん出世した
みたいだけど、肩書きだけでは?」
なんて書いてしまいましたが、

もともと軍団長だったのが
理不尽な事情で降格&左遷でした。
本編ではほぼ「隊長」としか
呼ばれないから……。

元の階級に戻っただけですね。

それはともかく

紫堂先生、素敵な
物語をありがとう
ございました!

次回作も楽しみに
しています!!