昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

獣木野生『PALM』シリーズその11(「愛でなく」)

カーターたちが環境会議に
参加したのはフロイド警部
からの依頼。

なお80年代序盤に
環境問題に取り組んでる
人に対する世間の評価は

「変人」です。

大半の人間にとっては
無関心な存在でも

自然環境の破壊やそれによる
少数民族の窮乏などを
大きく報道されたくない
勢力は確かにいるという

はっきりした対策が取りにくい
ため、私立探偵に協力を
仰いだという事情です。

※なお本章の連載は90年代。

既に環境問題は世界的に
重大なニュースという
認識になっていました。

世の中変わるものですね。

また、本章での重大
エピソードの一つが

・アンディ、思春期を迎える。

アフリカの奥地で育った
アンディは早くに母を亡くし、
蛇毒研究者の父やその同僚
たちにも懐かなかったため

アンディと常に一緒にいたのは
黒いライオンのジェイクだけでした。

そのため常識も何も
身についてませんでしたが

何とか高校卒業まで
こぎつけたのは

ジェームスや周囲のサポート
あってこそ。

高校卒業後は探偵助手として
ジェームスとずっと一緒の
つもりでしたが

シド・キャロルとジェームスから
「担任教師と生徒の保護者」
の肩書きが外れ、距離が近づいた
のをきっかけに

「自分にとってはジェームスが
世界の全てだけど、
彼にとってはそうじゃない」
ことに気づきます。

保護者べったりだったのが
距離を置いたり、
反抗したりするのは
正しい思春期発動。

独立心も芽生え、
友人に頼んで一度は
挫折した車の運転に
再チャレンジ。

また思春期は性の
目覚めの時期でもあります。

今まで無関心だった
異性(オクヨルン)に
やけにつっかかるのも
気になるからこそ。

しかし性対象が

女か男かその両方か

3つの選択肢があるのが
実にロサンゼルスだなって……。

自分はゲイなのかどうかも
含めて悩むアンディはふと、
ジェームスはどうなのかと
不安になります。

それを聞いてカーターまで
悩み出しますが

ジェームスは環境会議の
参加メンバーの一人で

カーターそっくりの謎の美女
ジョゼ・ルージュメイアンとの
同棲を宣言するのでした……。

続きはまたそのうちに。