昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

新谷かおる『エリア88』その2

本作の面白さは、アスラン王国の
内戦を軸に様々なドラマが
展開されること。

1:一癖も二癖もある
傭兵たちの戦いや人生、
友情を描いたハードボイルドな
エピソード。

スポットが当たったと思ったら
死んでしまうこと多数……。

みんな印象深くて
一話一話が映画のようです。

司令のサキはアスラン王国の
王族でもあります。

先王亡き後、サキ父と叔父の
二手に分かれて内戦となり

実の父と弟は反政府軍
サキは叔父側について
戦うことに。

パイロットとしても凄腕
ですが、ケガがもとで目が
肝心な時に時折見えなくなります。

彼の額のキズは
背負った罪の証……というのが
実に厨二心をくすぐります。

また、彼らのために部品や
機体を調達してくる守銭奴
マッコイ爺さんもいいキャラです。

「豆食ってるだけで人間
死にゃしねえんだ」

この台詞、どこかで
聞いた人も多いのでは?

2:シンは日本へ帰れるのか。

何も知らずにシンを
心配して探している涼子や

シンを追いやった神崎は
次にどう動くのか……。

最初に読み始めた時は
涼子や神崎は「日本人の普通の
青年が戦場で戦う」という

設定を作るためのきっかけと
思ってましたが、意外と
接触が多い。

シンの戦闘機と神崎の運転する
旅客機(涼子も乗ってる)が
ニアミスしたり、

エリア88を訪れたカメラマンの
写真が雑誌に載って、シンの
姿を涼子が目にしたり

涼子と同じ飛行機にサキが
乗ったり……。

個人的に神崎はトリックスター
して本当に面白いキャラだと
思います。

そもそも「シンを泥酔させて
傭兵部隊志願のサインをさせる」が
物語の発端だったり

旅客機パイロットしての
腕は未熟だったりと小物全開。

小物なのに野心は壮大で
マフィアを引き込んで会社
乗っ取りなど、次から次に
話を引っ掻き回します。

4巻ではシンに対する彼の
本音が出ます。

神崎「おまえは、いつでも
俺の後ろさえついてくれば
よかったんだ!!」

「おれより先を歩いちゃ
いけないんだよおまえは!!」

ネウロにこんな犯人いたな……)

続きはまたそのうちに。

エリア88 2

エリア88 2

Amazon