昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者』その2

史実のチェーザレや歴史に
興味ない人は

比較的自由な気風の土地で
育った、心優しい平民の
アンジェロと

幼い頃から司祭になるために
英才教育を施された名門貴族の
庶子チェーザレとの

出会いと友情を描いた
作品として読んでも
楽しめると思います。

また、チェーザレの腹心の
ミゲルも魅力的なキャラです。

孤児だったのを引き取られて
幼い頃からチェーザレと共に
育っています。

ミゲル「チェーザレの才能が
この世に反映されるため
そのために神は俺を
誕生させた

チェーザレの手足となり
支えとなる存在として」

主従関係でもなかなか
ここまで熱烈な台詞は
出ないですよ……。

でも幼馴染の気安さからか
お互い言いたい放題だし
口ゲンカもします。

何がすごいってこの後

ミゲル「もしおまえが
チェーザレの敵になるような
ことがあれば──

俺は迷わずおまえを
殺すだろう」

そんなこと言われた後も、
普通にミゲルと仲良く
接してるアンジェロは
大物すぎない……?

4~5巻ではチェーザレ
ミゲル以下側近たちを置いて
アンジェロと二人で祭りに
繰り出します。

暗殺者をおびき寄せる
目的もありましたが
当然バレて怒られます。

叱った後の側近・
フランチェスコの台詞。

「あの方が童心に戻られた
最初で最後の一日であった」

苛烈だったあの方の人生に
そんな無邪気で楽しい日が
一日と言わず沢山あったことを
願わずにはいられない……。

チェーザレがアンジェロに
親しげに振る舞いながらも
疑いを拭えずにいたのは

自分に暗殺者が送られたと
聞いた直後、アンジェロが
1人遅れて入学したという
タイミングの悪さもありました。

しかしアンジェロの
良くも悪くも目立つ言動や

嘘のつけない性格などから
チェーザレも次第に警戒を
解いていきます。

やがて真の暗殺者が牙を
剥いた時、アンジェロが
チェーザレを庇って負傷。

仲間と信じていた相手に
殺されかけてなお、相手の
家族の助命を乞います。

そこからは完全に信頼され、
チェーザレの側近たちや
チェーザレ従兄のホアンとも
親しくなっていきます。

続きはまたそのうちに。