『パイナップルARMY』(85~)は
元傭兵で現在は戦闘インスト
ラクターのジェド・豪士
(ごうし)を主人公にした
アクション&人間ドラマです。
前後編の構成もありますが
ほぼ1話完結ですので
どの巻から読んでも
問題ありません。
豪士は元ベトナム戦争の
英雄で、爆破技術と
作戦立案のプロ。
70年代後半には
アフリカ、中南米、
中東の戦場で傭兵と
して活躍。
しかし79年には足を洗い、
民間人に戦う技術を教える
インストラクターに。
(その年に何があったかは
後に描かれます)
登場する単語には
時代を感じますが
作品自体は古くささとは
無縁なのがすごい。
同じ作画の『MASTER
キートン』との違いは
・豪士が元傭兵なのに対して
キートンは元正規軍人。
・キートンはルーツが明らか
なのに、豪士は一切謎。
父親や娘、幼馴染みがレギュラーキャラで
故郷などが描かれるキートンに対して
豪士は日系人でなく日本人だと
明言されてる程度。
・キートンは考古学者でも
あるので、古代史や文化など
教養面の話が結構ある。
本作は近現代史多め。
・舞台もキートンはヨーロッパ、
日本がメインで、本作は
アメリカの他は中南米・アフリカ
など戦地も登場します。
・アクションはキートンは
単独で戦うことが多いが
本作ではチーム戦も多数。
豪士に教えを受けた依頼人が
メインで敵に立ち向かったり、
豪士が仲間を呼んでチームを
組んだりと、豪士以外が
戦う話も結構あります。
・また、キートンに宿敵と
呼べるキャラは存在しませんが
本作では豪士と何か関わりのある
らしい、謎の日本人テロリストが
登場します。
共通点は
・一見冴えないおっさんが
実は凄腕で輝かしいキャリアが
あり、誰よりも頼りになる。
・なんかすごい人脈持ち。
・人情に篤く、人生や周りの
人々を大事にしている。
青年誌のお約束……。
アクション主体の人情モノが
好きな人には両方おススメです。
一話で一本の映画を観終わった
ような気になる作品です。
国際情勢や古代史など、
読んでてちょっと賢くなった
気分になれるのも共通点……。
続きます。