昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

浦沢直樹『YAWARA!』その10

柔は一貫して最強キャラ
なので、ハラハラ感を
出すとなると、柔道以外の
要素が必要になります。

今回は飛び込み営業した
先でツアー契約が成立。

柔が同行することが
条件だったので、
試合に参加すると
言い出せなくなり……。

このまま試合放棄!?
向かっても間に合うのか!?

という辺りで話を引っ張ります。

新入社員が突然大きな仕事を
取る=責任も大きくのしかかる
状況を踏まえても

報連相は大事!!
という教訓のような話です。

会社側は柔が仕事を
しなくてもいいので、
上司にあえて窓際社員の
羽衣係長をつけていました。

実は彼は松田さんの
記事のファンで柔道好き。

日刊エブリーに匿名電話で
松田さんに空港に迎えに
来るよう連絡します。

クビになるかも……と
怯えつつも、やがて
開き直るのがいいんだ……。

 しかし接待相手の社長も
柔道ファンで意気投合、
取り引きは大成功をおさめます。

この章では他にも
さやかさんと柔の対決は?
柔と富士子さんは試合で
戦うのか?

そして柔を試合に出した
羽衣係長はどうなる?

など、読者はハラハラワクワクが
止まりません。

そして虎滋郎さんに教えを
受けたさやかさんと
柔の直接対決!!

ここに至ってはじめて
柔が本気の目になります。
(松田さん談)

 負けはしたものの、さやかさんが
「強い相手」と柔が認めた
大事なエピソードです。

そして柔VS富士子さん。

富士子さんが宙を舞うシーンの
スピード感、躍動感、
そして天井を見上げて
感動する……と

漫画として実に素晴らしい
場面の連続ですが

試合直前に富士子さんが
柔と相対しながらの
ノローグもまたいい。

※二年前、はじめてTVで
柔が大きな相手を
投げ飛ばしてるのを見て

 バレリーナの夢を断たれた
あたしに、がんばれって
元気づけてくれてるみたいだったわ)

(ありがとう、猪熊さん!
今 あたし、あの頃に……

バレエでプリマを目指していた
あの頃と同じ気持ちに戻れたの)

夢破れた後の第二の夢、

これは大人になってからの
方が感動するエピソード
なのかもしれませんね。

続きはまたそのうちに。