昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

紫堂恭子『聖なる花嫁の反乱』その2

いくらエリセが気丈で
逞しい子だといっても、
何もわからない未知の世界
では危なっかしいので

ガイド兼相棒の役割に
世慣れた曲者の青年・
ヴァンが登場します。

ヴァンが誰かに自分を売る
つもりでいると分かった上で
行動を共にし、様々なことを
教わるエリセ。

お互いアクティブで前向き、
遠慮なく言いたい放題の
間柄で、これはこれで
いいコンビでした。

追ってきたザディアスや
途中で助けた孤児の少女・
シエナと揃っての旅かと
思いきや

追っ手に捕まりそうになり、
エリセ、ヴァン、ザディアスと
シエナの3手に分かれることに。

エリセはリオンを捜す途中で
あちこちで人助けします。

ゴロツキどもがある村を
襲撃すると聞いて、
村人に疑われながらも
一緒に撃退しますが

ゴロツキどもが村人に
殺されそうになると
咄嗟に庇います。

ただ解き放つのではなく、
村人も納得する解決法が
またすごい。

そういうエリセなので
利用するために近づいた
人々も次第に態度が
変っていきます。

執行官=神官ながら
傭兵として「花嫁」を
探していたグウィンも
いいキャラでした。

(外のエーレ人とエリセを
結びつける役割でもあり、
サバイバルや戦闘も頼れる)

ヴァンはリオンがヤバい
ドS貴婦人に買われた
=命の危機が迫っていると
リオン救出を優先します。

ムチ振り回す変態女でも
どこか悲しげで上品さが
あるのが紫堂さん作品
だなぁって……。

4巻表紙がBLと
誤解されそうです。

ザディアスはシエナを放置も
できず、渋々一緒に行動しますが
二人には体のどこかに不思議な
アザがあるという共通点が。

似たアザはリオンも持っていて
作中では「アンゲロスの神託」と
呼ばれる物語の重要な鍵です。

ヴァンがエリセを引き渡そうと
している雇い主、
シャルワール王子や

ヴァンの知り合いで
リオンを治療してくれた
刑吏のシド、

外の世界のエーレ人の
隠れ里の聖殿長、

緋の貴婦人が子供の頃
見たという、地下牢に
繋がれた黒髪の男。

アザを持つ8人が花嫁を
神に捧げると言われて
いましたが……。

続きはまたそのうちに。