昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

浦沢直樹『YAWARA!』その2

この漫画がすごいのは

柔道という古風で硬派な
イメージのあるジャンルを
キャッチ―でとっつきやすく
料理したところ。

いくつか例を挙げると

1:ラブコメ要素

松田さん、柔、風祭さん、
さやかさんの四角関係。

(後に松田さんを慕う
カメラマン・邦子も参戦)

花園くんと富士子さんの
フラグからデキ婚へ。など

本作で印象が強いのが
ブコメ部分。

柔道のルールは知らなくても
恋の行方は気になったという
読者も多いことでしょう。

風祭さんはアニメでは声・
神谷明さんで、ハイスペックなのに
わりと抜けてるところが

(同じ掲載誌だった)
めぞん一刻三鷹さんとあえて
重ねてるところもあるでしょうね。

2:コミカルな人情モノ。

冒頭で柔は全く勝てない柔道部に
偶然関わることになります。

欠員が出て試合に出ることに
なったり、せめて一勝できるよう
コーチしたり……。

柔に絡むチンピラとして
登場し、部員となった
須藤くんが大ケガした際に

須藤「柔ちゃんと約束したんだよ。
ケンカには絶対使わねェって。
柔道……」

ベタだけど好きです、
こういうエピソード。

大真面目にやると熱血スポ根に
なりますが、ドタバタやギャグの
ノリでやるのが読みやすくていい。

3:強烈なキャラクター

恋愛関係も人情モノも、
魅力あるキャラが揃ってこそ
成立するもの。

慈悟郎おじいちゃんなんか
「~ぢゃっ!!」の語尾だけで
即座に脳裏に顔が浮かぶほどの
キャラ立ちの良さです。

故・永井一郎さんの声もハマってましたね。

 

4:格闘マンガとしての凄さ

初期エピソードでジョディが
慈悟郎おじいちゃんと対峙するシーン、

最初は相手にする気もなく
肩をすくめていたジョディが

ふとおじいちゃんの強さに気づき、
表情が険しくなる→

本気でかかって行こうとして
ビクッと足が止まる。
組んでもいないのに
「マイリマシタ!」と負けを認める。

解説も、派手なアクションも
一切ないのにおじいちゃんの
凄さが伝わる、マンガとして
すごいシーンです。

続きはまたそのうちに。

今読み返すと当時らしい
元気さに溢れています……。

YAWARA! Blu-ray BOX2

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  • 発売日: 2014/12/24
  • メディア: Blu-ray