『かわうその自転車屋さん』
(14~)は、かわうその
店長が経営する自転車屋さん
「ストラーデ・ビアンケ」を
舞台にした、ほっこり自転車
マンガです。
自転車をこよなく愛する店長が
お客それぞれの体型や悩みに
合わせた自転車を紹介、
時折レースにも参加……
というと『アオバ自転車』
シリーズみたいですが
本作は登場キャラ全員が
可愛くデフォルメされた
動物なのが特徴です。
サイズは動物ごとに違っても
うまく共存してる優しい世界……。
坂の上にあるオシャレな外観の
お店は一見、カフェのよう。
店内では料理も出してて
ピザが美味しいという
食要素も入ってたりと
自転車+食+可愛い動物の
ほのぼの話という
癒しがてんこ盛り。
(そしてカフェと誤解する客多数)
そもそも、かわうそやバク、
ヒツジやラッコなどが
自転車に乗ってるという
すごくメルヘンな話なのに
メンテナンスの大切さや
ペダルの髙さの調節だとか、
自転車まわりのエピソードは
リアル寄りです。
タイヤがパンクした際は、
水に浸けてどこから空気が
漏れてるか確認するという
自転車屋なら日常の場面も
かわうその店長がタイヤと
一緒に洗面器の水に浸かり
ながらだと癒しの光景に……。
ヒツジの店員・ヨウコちゃんに
怒られて、水から上げられる
までがお約束です。
そのほっこりとリアルの
バランスの良さが
長く続いてる秘訣なのかも。
可愛いだけだと女性向けっぽく
なりますが、後者もあることで
男性が読んでも楽しめます。
作中で紹介される自転車は
用途が通勤やサイクリングが
多いので、ロードが中心。
配達用や子供用もあります。
1話完結なのでどこから
読んでも問題ありませんが
初期からいる常連さんが
後に漫画家と明かされ、
アシスタントや関係者が
登場したり
サングラスの謎の動物は
実はお忍び中の市長だったりと
連続して読むと意外な驚きが……。
自転車やお店を通じて
友達が出来たり、
一緒にレースやイベントに
参加したりと、交流の輪が
広がっていくのも微笑ましい。
安心して読める和み漫画です。