今更説明不要の国民的アニメ
『サザエさん』(46~)
※ちなみにTVアニメは69年から。
序盤のサザエさんは
未婚です。
最近久しぶりに原作を
読む機会がありまして
戦後の昭和の雰囲気が
たまらん……と思ったので
語ります。
何しろ町なかに
・人力車(リキシャ)や
荷車、馬が走っている。
・水道でなくポンプつきの井戸
(柄杓も傍らに置いてある)
・気軽に闇市へ行く。
・コレラの予防注射がある。
・配給を配ったり貰ったりする。
(人々が空のボウルとか
容器を持って集まる)
・店でなく露店が多い。
「アメ1円」など木箱に
並べて往来に座ってたり、
手品してる人がいたり。
・満州からの引き揚げ者が
たびたび登場する。
・ニセ警官なんかも出て来る。
・アルバムをいたずらした
ワカメを叱るシーンで
サザエ「MPに連れてってもらうよッ!!」
※米国陸軍憲兵隊=ミリタリーポリス。
GHQ統治下だったもんなぁ……。
通りすがりのMPが
イケメン外人の扱いで
サザエさんやカツオも
英語に興味を持ってます。
(そして頓珍漢な
間違いをする)
また当時の流行語らしく
派手な若い女性が
「フラッパーでおよめの
もらいてがない」
なんて言われていました。
フラッパー=はすっぱ、
お転婆とか浮かれた女の意味。
派手なオシャレをしたり
政治について語ったりと
戦後の女性たちはかなり自由。
サザエさんも映画観に行ったり
カツオたちに上野動物園に
連れて行こうかなんて言ってます。
それと並行して配給や闇市の
エピソードが描かれるという……。
漫画、特にギャグ漫画は
当時の流行や文化を詰めた
タイムカプセルのような
ものですが
4コマ漫画としても
良作で、今見ても
「ふふっ」てなります。
何がすごいって、戦争終結
直後という時代にあの
からっとした明るい作風を
保ち続けたこと。
それを心の糧として、日本を
復興させていった当時の人々も
また素晴らしい。
戦後のあの大変な時期から
だって復興したんだから、
何があっても立ち直れますよ。
漫画という支えがある限りは……
なんてしみじみ思う日でした。