昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

よしながふみ『大奥』その7(6代家亘編)

まだ語ってなかったので、
6代目・家亘編の話を。

家亘(いえのぶ)は三代将軍・
家光の孫にあたります。

家亘編は彼女がメインではなく、
主役は後に「月光院」と呼ばれる
側室の左京の方。

物語の序盤では左京は市井で
「勝てたら体を好きにしていい」
という条件で、女相手に飲み比べを
仕掛けては金を巻き上げていました。

※実は左京は母親に性的虐待
受けており、精神的に荒んでいる。

そんな言動で恨みを買わない
わけがなく、ある日ボコられて
謝れと強制されますが

左京「殺すならさっさと
殺せばいい」

「俺は絶対に謝らねぇぜ

俺の事をただの魔羅だとしか
思ってねぇ女どもになんぞ
絶ッ対にな!!」

たまたま通りかかった家亘の
指示で、左京は危ういところを

家亘側近の女性、間部詮房
(まなべ あきふさ)に
助けられ、屋敷に運ばれます。

家を出るチャンスと必死に
頼み込んで屋敷で働かせて
欲しいと訴えたところ、

左京は男衆を束ねる江島から
武士としての嗜みや
心得を教わります。

未だ独身の詮房が、婿か側室を
迎える気になったのか!?と
傍仕えの者たちが噂するも

詮房「そなたに家宣公の
側室になってもらいたい」

詮房は家亘に心酔しており、
彼女からすれば破格の出世と
好意を与えたことになりますが

左京にとっては最も嫌な
「自分を魔羅としか思ってない」
扱いという……。

家亘本人はすごく人格者で
左京は心から彼女に仕える
ことを決意し、娘も生まれます。

しかし家亘治世は短く、遺された
七代将軍家継は病弱のため、
詮房の立場は危ういものでした。

詮房を失脚させるために
仕組まれたのが「江島生島事件」

(有名な大奥スキャンダルを
こういう風に使うんだ!?)と
日本史好きな人は驚いたことでしょう。

詳細は書きませんがこの場合、
江島も生島も悪くない上に

 江島と左京が必死に守ろうした
詮房が、最後まで(政治的な
立ち回りとか根回しの重要性とか)

肝心なことが分からないまま
だったのが切ない。

悪役になった家亘正室・天英院も
単なる悪意で加担したわけでは
ないのがまた……。

続きはまたそのうちに。

大奥 6 (ジェッツコミックス)

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