昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

冨樫義博『HUNTER×HUNTER』その1

HUNTER×HUNTER(98~)
父親を追いかけてハンターを目指す
少年、ゴン=フリークスと仲間たちの
冒険と戦いを描いたファンタジー作品です。

(嘘は言ってない)

コロコロ作品か育ちのいい悟空を
思わせる明るい健全さで始まりながら、

次第に毒や昏さが表に現れて
くるのが冨樫作品だなって……。

99年、11年にアニメ化、
OVAや劇場版も作られた
言わずと知れた人気作。

連載再開を気長に待ちつつ
語ります。

序盤のゴンは叔母のミトさんと
くじら島(とう)で暮らして
いました。

ある日出会ったハンターの青年・
カイトからゴンの父親、ジンが
生きていて、優秀なハンターだと
聞いて自分もハンターを目指します。

ミトさんはゴンがハンター試験を
受けることにも大反対しますが、

そのために課した「沼の主の大魚を
釣り上げる」条件をゴンがクリアして
しまい、渋々許可を与えます。

カイトから「キツネグマは人間を襲う、
なつかない」と説明されてる最中にも
体を爪で傷だらけにされてるのに
腕から離そうとしないとか

ハンターの父親は「まだ赤ん坊の
あんたを捨てた」と言われて
“子供を捨ててでも続けたい職業”と
解釈したりと

当初からゴンの絶対に退かない
頑固さや、危うい価値観は
さりげなく描写されています。

ゴンがハンター試験を受けるために
乗り込んだ船で出会ったのが
レオリオとクラピカの対照的な二人。

船の中でも既に試験は始まっていて、
そんな中で

・大人の、腕自慢の男たちが
船酔いする中、子供のゴンが
気遣って色々動き回っている。

くじら島の自然と共に育ったため
鳥や風の様子から海の天候が
読め、船長を驚かせる。

(そして船長がジンの面影を
ゴンに見る)

・クラビカとレオリオが
ハンターを目指す目的。

(実ははレオリオは本心を言ってない)

・出会って早々からケンカが絶えない
クラピカとレオリオが、人の命が
危険な時は同時に動く=いい奴らと判明。

船で移動するだけのエピソードで
ここまでの情報量。
今更ながら凄い完成度だ……。

続きます。