昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

岩明均『ヒストリエ』その1

ヒストリエ(03~)
古代ギリシャを舞台にした、
アレクサンドロス大帝の副官・
エウメネスを主人公に描かれる
歴史漫画です。

副官時代より前は記録がないので
エピソードはまるっと創作です。

第一話はペルシア帝国に
スパイ容疑で追われる
哲学者アリストテレスを助けた、
蛮族だけど賢い青年という
描かれ方。

詳細は謎のまま、マケドニア軍に
取り囲まれた街・カルディアの
閉ざされた城門を言葉一つで
開けさせ、入り込みます。

一緒についてきた隻眼の男、
アンティゴノスに色々説明を
求められ、その答えがまた
只者でない印象を与えます。

そしてやっと、エウメネス
何者かが回想シーンで語られます。

子供時代のエウメネスは、町の有力者の
父・ヒェロニュモスの次男で
読書好きの少年。

学校の友人たちとも仲が良く、
本屋で彼女と待ち合わせしたりと
上流階級の子息として何不自由ない
生活を送っていました。

時折バルバロイの村が襲われる夢を
見るのですが、それは人に言わないよう
奴隷のカロンにいましめられます。

読書家だけあって博識で、
ヘロドトスが書いたスキタイ民族の
逸話を友人に聞かせることも。

この時のエピソードに登場する
「ば~~~~~っかじゃねえの!?」の
シーンは何故かネットで有名な
AAになってます。

スキタイが戦闘民族だと伏線を
張ったところで、スキタイ人の奴隷・
ラクスが虐待に耐えかねて主人一家を
惨殺する事件が起きます。

逃亡する際、トラクスは城門を
開けてもらえず、追い詰められて
そこにいた人々にも襲い掛かり……。

家に帰る途中、エウメネス
血の跡を辿って瀕死のトラクスを
発見、父の部下のヘカタイオスに
伝えます。

直後、父はトラクスに殺害されたと
聞いて、そんなはずはないと否定。

ラクスにそんな力は残されて
いなかったと人々に説明している最中、
ヘカタイオスから衝撃の一言が。

「おまえもスキタイだからな」

この言葉で証言の価値がなくなる
だけでなく、名家のお坊ちゃんから
一転、奴隷の身分に転落することに……。

 続きます。

ヒストリエ(1) (アフタヌーンコミックス)

ヒストリエ(1) (アフタヌーンコミックス)