昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

桑田乃梨子『妖精派遣カンパニー』

『妖精派遣カンパニー』(10~)
「願望遂行部」に所属する4人の
妖精が人間界に派遣され、
「保育士・緋澤真夏が心から望む
幸福を手に入れる」という願いを
叶えるべく奮闘するほのぼの
ファンタジーです。

恋愛話はありますが、
人間と妖精たちとのほんわかで
とぼけた日常エピソードがメイン。

妖精たちは熱血空回り系
リーダーのナナハ、
(真夏からはツリ目と呼ばれる)

メガネキャラのニニヤ、
温和でちゃっかり者のネネカ、

甘え上手で可愛いけど
怒ると怖い最年少のノノワ。

基本ナナハが突っ走って
皆に諌められます。

人間よりはるかに体が小さく、
ウェイターのような黒服+
背中に4枚の羽が生えていいます。

願いを叶える妖精という
メルヘンな設定なのに、

「遠目には大きな虫に
たかられてる人だよ」

と評されたり

報告書を却下されて残業とか
チェンジされると査定が下がる
といった妙なリアリティ、

また対象者の真夏がツッコミ気質で
淡々としているギャップがいい。

派遣直後、真夏は全く信じず、

「いきなり人の部屋に
不法侵入しといて
そんなこと言われてもね」

しかし職場の園児たちだけでなく、
同僚たちにも妖精が見え、
会話もできるため
夢ではないと受け入れます。

最初は邪魔者扱いしますが、
やがて羽が濡れると動けなくなる
妖精たちのためにレインコートを
手作りしたり、

失恋したニニヤのために
優しい言葉をかけたりと
距離が縮まっていくのがいい。

真夏は今の生活に満足しており、
特に不幸ではないと思っていますが

「不幸ではない」と「幸せ」は
ちょっと違います。

詳細は作中でも語られませんが
天涯孤独のようですし
そりゃ「誰か」が心から
幸せを願うはずです。

(誰が願ったのかはラストに
明かされる)

一応恋愛フラグは高校時代の
後輩で、同僚の秋名との間に
存在していましたが

過去のとある事情と、秋名の
「先輩の嫌がる顔が好き」という
性格のせいで進展しないままでした。

しかしまずまずのハッピーエンド。
ほんわかしたい気分の時に
おススメです。

妖精派遣カンパニー (ワイドKC Kiss)

妖精派遣カンパニー (ワイドKC Kiss)