昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

吾峠呼世晴『鬼滅の刃』その3

物語をどう読むかは人それぞれですが

1:物語の流れがどうなるかを楽しむ。

2:バトルや試合などのその時々の
戦いの盛り上がりを楽しむ。

3:キャラクターに感情移入し、
成長や活躍を楽しむ。

ジャンプは特に2に全振りしてる
作品が多い気がします。

何度も書いてますが、作品がヒットする
要因で(女性ファンには特に)重要なのが
3であり、

キャラ同士の関係性です。

炭治郎で例を挙げると

鱗滝さん、冨岡さん、珠代さんから見れば
炭治郎は「健気で真面目な良い子」です。

また「この時点では」3人とも
頼れる大人として描かれているため
炭治郎と出会っての変化はそうありません。

しかし同年代の善逸、伊之助が
登場することによってまた違う
側面が見えてきます。

すごく大雑把に言うと
ボケツッコミの相手ができたことで
炭治郎の「真面目」に多面性が出ました。

また思いきりギャグができる
ムードメーカー二人の登場に
作品の雰囲気も和やかになります。

なりふり構わず女の子に結婚を迫る
善逸を「別の生物見るような目」で
見たり、

「なんでそんなに恥をさらすんだ」

真面目ないい子だからこそ
対応がド直球すぎるという……。

炭治郎の境遇を考えたら、鬼を狩る
役目の剣士がやる気ゼロなことに
激怒してもおかしくないのに

事情を聞いて「気持ちも分かるが」と一旦
寄り添ってから助言するのがいい。

また、登場時は禰豆子どころか
善逸まで殺す気だった伊之助に

「骨を痛めてる時は(無理な姿勢は)
やめておけ 悪化するぞ!!」

伊之助は山奥で動物と暮らしてきたので
死んだ人を埋葬する意味がわかりません。

(こいつおかしい……)と善逸ならずとも
思うことなのに

「傷が痛むからできないんだな?」

と、ズレたことを言い出す炭治郎。

しかし挑発と受け取った伊之助は
積極的に埋葬に協力してくれます。

真面目、頭が固いのは変らなくても
天然でお人好しなのがうまいこと
作用して

伊之助だけでなく、敵意剥き出しで
登場したキャラたちも変化していきます。

続きます。