昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

萩尾望都『王妃マルゴ』その3

本日、最終巻8巻発売です!!

遂に完結……。記念に語ります。

前巻ではマルゴがカトリック勢力のギーズ公に
味方したことで、兄王アンリ3世から
ウッソン城に幽閉されてしまいます。

直後、マルゴがかつて姉のように
慕っていたスコットランド女王
メアリ・スチュワート処刑の報せが……。

(このままでは自分も兄の気分一つで
首が飛ぶ)

嘆いている場合ではないと、
マルゴは生き延びる方法を考えつきます。

直接の自分の監視役であり、
城主のカニャックを誘惑。

虜にして彼の領地と城内での
自由を手に入れるのでした。お見事!

フラグがあったとはいえ3ページ即落ちとは
さすが恋多き女の面目躍如です。

「おとした」「おとしたぞ」って
感心してる侍女たちの反応が面白い。

(メタ的には、これによって情報が
マルゴの元に早々と伝わることになります)

そんなマルゴの元に、かつてギーズとの
間に生まれた子で

アンリ3世によってひそかに奪われ、修道院
捨てられていたジャックが連れて来られます。

母と名乗ることができなくても、
彼が傍にいればマルゴは幸せでした。

しかしアンリ3世の気まぐれに翻弄され続けた
ジャックは、愛情を素直に受け入れる
ことができません。

7巻ラスト~8巻序盤では
ギーズ公が国王アンリによって暗殺され
「3アンリの戦い」の一角が崩れます。

悲嘆と混乱のあまり、マルゴはジャックに
出生の秘密を喋ってしまい、
彼に城から去られてしまいます。

ジャックはあるきっかけからアンリ3世に
近づき、彼に真意を問うのですが……。

この漫画では史実の暗殺者「ジャック・
クレマン」がマルゴの息子ジャックとなっています。

そんなことになっているとは知る由もなく、
兄暗殺の報せだけを聞いて

(これで自由になれる……)と希望に
満ちているマルゴが悲しい。

アンリ3世の死によってナヴァル王
アンリが勝者となりますが

プロテスタントが王になるのを
カトリック側が認めず、ナヴァルは
改宗して国王アンリ4世となります(史実)

続きます。

王妃マルゴ -La Reine Margot- 8 (マーガレットコミックスDIGITAL)

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