『テルマエ・ロマエ』(08~)は
古代ローマのお風呂技師ルシウスが
風呂の排水口から、何故が現代日本に
タイムスリップしてしまい、
言葉の通じない異世界で戸惑いつつも
新たな発見を得てローマに戻る……
という異文化コミュニケーションを
描いたギャグ漫画です。
タイトルの意味はラテン語で
「ローマの浴場」
12年にTVアニメ化。
同年、実写映画化もされました。
序盤、ルシウスは「アイデアが古い」と
設計図案を酷評されて失業します。
「景気が良くても私には
住みにくくなるばかり……」と嘆いている
ところを友人にお風呂に誘われます。
ところが浴槽の中で、妙な排水口が気になって
近づいたら、吸い込まれてしまいます。
顔を上げた時に風呂にいたのは、
見たこともない平たい顔の民族。
現代日本の銭湯にタイムスリップしたなど
ルシウスにわかるはずもありません。
見るもの全てが珍しく、
日本人なら当たり前のことに
いちいち衝撃を受けるルシウス。
大袈裟な反応が面白い。
彼の奇行に呆気に取られながらも
好意的に解釈し、言葉も通じない
変な外人を身振り手振りで助けてくれる
「平たい顔族」たちとの
やりとりにほっこりします。
そしてお風呂周りにある画期的な
システムを古代ローマに持ち帰り
大評判に。
※日本へ行くタイミングも、ローマへ
戻るタイミングも、ルシウスには
コントロールできません。
現れる場所も銭湯とは限らず、
お湯の溜まってるところに
出没する感じです。
遂に時の皇帝ハドリアヌスの知るところとなり、
全幅の信頼を得ることになるのでした。
後半にラテン語のわかる古代ローマオタクの
研究者兼美人芸者のさつきが登場。
(すごい設定……)
古代ローマで結ばれ、
めでたしめでたしとなります。
このお話は腕はいいのに頑なだった
ルシウスが異文化に触れ、驚きながらも
受け入れることで成功を得る
流れになっています。
タイムスリップはできなくても、
現在悩みを抱えてる人はちょっとした
異文化に触れてみるのもいいかもしれませんね。