本編を大きく分けると
1:ウィードが奥羽を目指す旅
2:奥羽で二世世代との出会い、怪物退治
3:法玄一味に捕らわれた銀救出の旅&犬同士の戦い
4:巨大ゲラダヒヒ「将軍」との戦い
5:北海道に侵攻した元ロシア軍の軍犬との戦い
前作は熊や狼でしたが、色々と
バリエーションが増えました。
「旅」は前作同様ただの移動でなく、同志との
出会いの場でもあります。
「怪物」は人間によってモルモットにされた
挙句の果てなので、まだ同情もできますが
法玄は本当にクズ野郎で、こんな奴のせいで
ジョンが……!!!!!!
悔しさで涙が止まりませんでした。
万全の状態だったら老いてたって
ジョンがあんな奴なんかに……!!!!
あとスナイパーが生きてたことに驚いた。
痴呆がはじまったベンが、ジョンと気づかず
遺体を乗せて元飼い主のところに現れるのが
物悲しい……。
しかし家出した犬が戻ってきたと思ったら
目が見えなくなってる→
獣医に診せて治りかけたらまた家出→
更に10年後、今度は見知らぬボロボロの犬の
遺体を連れて来る。
これでお墓を自分の土地に建ててくれる
元飼い主は本当にいい人だ……。
ちなみにクロスはとても元気です。
次男の譲二はクロス似。
どうしても古いつきあいの銀たちに
意識が向いてしまいますが
二世世代でも
父親に母と兄を虐待死させられたことから
成犬への不信を募らせていた狂四郎を
味方につけたり、
黒邪鬼の子・哲心が嘘を吹き込まれて
奥羽軍が仇と信じていたり
甲斐兄弟の二世世代が奮闘するも
双子峠を法玄の弟に奪われたり
ウィードに実は兄弟がいたとか
恋愛フラグなど
様々なドラマが展開します。
ウィードの兄が習ってもいない「絶・
天狼抜刀牙」が出来るんだから
遺伝ってすごい(棒読み)
白狼は前作では赤カブト戦でも活躍がなく、
八犬士編では狼に片足やられて散々でしたが
今作では壮絶な男死にが……。
秀俊さんが犬の群れの中で(もういない)
ジョンを探しているのが切ない。
前作好きな人はぜひ読んでほしい!!
変らず熱い作品です。