昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

いがらしみきお『ぼのぼの』その2

前回は全体をざっと語ったので今回は
キャラについて。
(アニメの話は95年版です)

主人公のぼのぼのは温和で空想癖のあるラッコ。
天然ボケで意味不明な言動や妄想をしては
誰かにツッ込まれています。

彼の疑問に誰かが答える、問題提起の役割もあります。

シマリスくんもぼのぼのに対してはツッコミに
まわることもありますが

アライグマくんに対してはいぢめられ役。

原作通り虐げられ続けるのはまずいと
思われたのか、

アニメでは思い切りやり返していて
トムとジェリーみたいなことに……。
(原作でもたまには反撃している)

姉のダイねえちゃんとショーねえちゃんは
わりと序盤からいましたが

両親や異母兄や甥っ子なんかも登場したりと
キャラの中では一番家族が多いですね。

プレーリードックちゃんやフェネックギツネの
フェネギーちゃんなど何気に友達も多い。

おにいさんの(嫌なことを忘れずにいると)

「自分がどんどん古びていくような
気持ちになりませんか」

「許して忘れるのです
一度やってみてください……」は名言です。

アライグマくんは乱暴者ですがツッコミ役と
して欠かせないキャラでもあり、

照れ屋だったり恋をしたりと
可愛いところも多いです。

プレーリードックくんには優しいのもいいですね。

 スナドリネコさんはスナフキンを思わせる
どこか悟ったような性格のお兄さん。

ぼのぼのの唐突な思いつきにも趣のある
言葉を返してくれます。

実物のスナドリネコの画像を見た時に
(これは哲学的なこと言いそう……)と
納得しました。

個人的に好きなエピソードは森の中、
満開のシロナガレの花を見上げる
プレーリードックくん。

シマリス「プレーリーちゃんは一年に一度だけ
ここにお花を見にくるんだって」

「プレーリーちゃんのいるところは
砂漠だからお花がないのよ」

ぼのぼの(そうか じゃあ
プレーリードックくんには
ボクたちより ずうーっときれいに
見えるのだろう)

なんか深い……。

長期連載作品ですが、どこから読んでも
問題ありません。

しみじみと名作です。

癒されたい日のぼのぼの (竹書房新書)

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