昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

山口つばさ『ブルーピリオド』その3

祝!!本日6巻発売!!

遂に試験結果が出ますが、まだ言いません。
とりあえず前回の続きから。

絵を描くのは楽しいことばかりではなく、
本気であるほどに喜びも絶望も深くなります。

「絵を描くのが……怖いんだよ……!」

「楽しんで作って それ否定されたら
立てなくなりそうで怖いんだよ……!」

そう八虎に打ち明けられた恋ヶ窪くんの
返しに涙出ました。

「……なあ八虎 お前は知らねえかも
しれねえが

俺たちはみんな お前の話を
聞くのが好きなんだぜ」

いい友達だなぁ……。

勿論、みんながみんな八虎に優しく
接してくれるわけではありません。

八虎が天才と認める高橋世田介(よたすけ)は
神経質で気難しいタイプ。

目指してる藝大の文化祭の展示物を「こんなもんか」と
切り捨てたり、興味のないものは見向きもしません。

八虎のことは気になっていますが
心を乱す奴=不快と認識しているようで

「なんでも持ってる人が美術(こっち)に
くんなよ」

「美術でなくてもよかったクセに……!」

毎回きつい一撃を八虎に与えます。

嫌味な教師相手にもへらへら笑ってスルー
できる、世渡り上手な八虎が
口下手コミュ障の世田介には悔しくて泣く
のは、それだけ特別な相手ということ。

怒り、悔しさ、悲しさ、何もかもをエンジンに
八虎は絵を描き続けます。

(死ぬほどこわいよ でもそれ以上に)

(ひれ伏させたい)

(俺の絵で全員殺す)

(そのためならなんでもする)

凄まじいエネルギーを感じさせる名シーンです。

読んでいる側も八虎が辛い時は息苦しくなり、

「俺いま 多分
脳みそが手についてる」

そんな風にノリノリで描いてる時は一緒に
テンションが上がります。

 感情移入しすぎて苦しいよ!!

その後、世田介くんは八虎と一緒に初詣に行って

「俺は……基本的に人間に興味がないから」
「でも俺も矢口さん見てるとイライラするよ」

褒めてもいないのに大喜びする八虎にドン引いてましたが
(お前だけは無視できない存在)と
言ったも同然なんだけどね……。

続きはまた後日。

ブルーピリオド(3) (アフタヌーンコミックス)

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