昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

青池保子『アルカサルー王城ー』その1

『アルカサルー王城ー』(84~)
実在した14世紀カスティリア(後のスペイン)
国王、残酷王ペドロ1世ことドン・ペドロを
主人公に、彼の熱く激しい生涯を描いた作品です。

14年に宝塚で舞台化されました。

※「ドン」はスペインの身分の高い男性の敬称で
本来は登場人物の大半につくものですが
紛らわしいので作中では主人公のみです。

不幸な生い立ちがあり、時に非情な手段も厭わないが
情熱的で人間味溢れるエピソードも山とあり、
生き急ぐように戦場を駆け抜けた王様。

(そりゃ青池先生の好みだろうな……)と
すごく納得しました。

ドン・ペドロの母は隣国ポルトガルの王女でしたが
彼女が嫁いだ時、宮廷は王の愛妾一族の天下で
庶子が何人も生まれていました。

王妃が政治的に立ち回れず、恨み言ばかりで
ろくに味方もいない状況にいたことが
ドン・ペドロの不幸でした。

父王には母子共々疎んじられ、初陣さえも
愛妾の子エンリケたちが優先されます。

実はエンリケもまた、庶子には決して
与えられない王位継承権を持つドン・ペドロに
嫉妬していました。

性格的にも二人は正反対で、頭が回るだけに
見切りも早く、計算高いエンリケ

カスティリアに絶対王権を築いて
真の王になるという壮大な野望を抱き、
それに真っ直ぐに向かっていくドン・ペドロ。

二人の確執と因縁が、この作品の
大きな核になっています。

やがてレコンキスタに出陣した父王が
遠征先で黒死病にかかり、急死。

そこから一気に愛妾一族は転落します。

宰相と愛妾一族に敵対する派閥がドン・ペドロを
王にしたものの、完全にお飾り状態。

それを不満に思ってエンリケたちを引き入れて
宰相から実権を奪うも、実の母親や従兄弟、
異母兄弟にも家臣にも裏切られ、幽閉されてしまいます。

とても浮き沈みの激しい人生ですが、
唯一ドン・ペドロが心を許す存在が
子供時代から傍に仕えるマリア・デ・パデリアでした……。

全然書き足りないので、続きはそのうちに。
重厚で美しい、歴史ロマンの傑作です!!!!