『とめはねっ! 鈴里(すずり)高校
書道部』(07~)は
タイトル通りの書道マンガです。
地味ですが奥の深い書道というジャンルを
個性豊かな高校生たちによる「部活動」と
いう形でコミカルに描いています。
10年にNHKで実写ドラマ化しました。
主人公・大江縁(おおえ ゆかり)は
ガチャピン似のカナダからの帰国子女。
大人しく真面目な性格。
読み書きはできても、日本語はうまく
しゃべれないのが悩みでした。
ある日、担任から頼まれた荷物を運んだ先で
書道部の女子が着替えているのに遭遇。
人数が少なく、廃部の危機にある書道部員は
覗きと言いふらされたくなかったら……と
縁を強引に入部させます。
(部長の日野ひろみは温和な常識人だけど、
三輪&加茂コンビは何かと策士なキャラ)
その直後、縁はひそかに憧れていたクラスメイト
望月結希(もちづき ゆき)が男子に絡まれて
いるのを助けようとして
結希の一本背負いに巻き込まれ
救急車で運ばれる羽目に……。
実は結希はオリンピック出場を期待される
柔道の選手。
書道部の先輩たちは柔道部と直接交渉し、
縁を骨折させた償いに結希もかけもちの形で
書道部に入部させます。
負けず嫌いの結希は、縁の字の上手さに
一方的にライバル意識を燃やすのでした。
一応この二人のボーイ・ミーツ・ガールの
お話でもあるのですが、奥手と鈍感同士で
色気も進展もほとんどありません。
習字の授業を受けたことがない縁と、
母の字の書き順も知らなかった結希という
超初心者の視点で、書道の世界が語られます。
誰にでも読みやすい「楷書」と
字が繋がっている「行書」の違いや
「一」「十」をひたすら書く練習法など
基礎中の基礎から始まり、
「臨書」=古代中国の伝説級の書家の
残した文字や、漢字のなりたちの説明など
マニアックなネタも入ってきます。
書道というと特殊な部活のようですが
「書の甲子園」など大勢で競う大会があり、
他校に目標とする人がいたり、合宿もすると
言うと他の部活動と変りませんね。
折角だから続けます。