昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

松井優征『魔界探偵脳噛ネウロ』その3

ネウロに登場する犯人たちは
ブッ飛んだ言動で忘れられないタイプが
多数揃ってますが

泣かせるとかそっちのまともな意味で
印象深いキャラもいます。

個人的に忘れ難いのが春川英輔教授と
彼が作った「電人HAL」

ネット経由の電子ドラッグで人々を犯罪に
導いて日本を大混乱に陥れ、

アメリカから来た原子力空母を乗っ取りながら
その目的は余りに純粋な……という
落差が素晴らしい。

回想シーンの刹那さんと春川教授とのやりとりで
大学の研究に使うため、彼女がアブラゼミ
捕まえてる時に

刹那「……やっぱり知ってますか」

春川「天才の私が知らないことは無いに等しい
アブラゼミの寿命は(以下アブラゼミ知識が
延々と続く)」

学生兼患者相手に天才教授が大人げない……!!

でも妙に人間味を感じるシーンでした。

奇人変人だの不気味だの本人に面と向かって言う
刹那さんもかなりいい性格で、
もし患者でなく普通の学生として出会えていたら
似合いのカップルだったろうに……。

そう思わせる89・90話の回想シーンが
切なく

消滅していくHALの
「こんな……こんなに近くに!!」は
泣けました。

しかし春川教授の思考寄りの「HAL」は
最期に報われて終わっても

罪を犯した「電人HAL」寄りの「HALⅡ」は
X(サイ)に喰われる雑魚扱いなのは因果応報
きっちりしてていいですね。

「HAL」編の序盤から放火犯(にされた)
ズボンinのオタク兄ちゃん、穂村徹行も
忘れ難いキャラです。

叔父の伝説の放火魔・葛西善二郎から
「英才教育」を受け、
仲良しな雰囲気があるのにも関わらず
後に勧誘されて断ってるんだから
本来の人格は相当いい人なのでは……。

吾代さんの新車が犠牲になったり、
早川兄弟が再登場してヘリとミサイルを
用意してくれたり

笛吹さんが弥子に
「好きな出前を選べ!!」と
激励してくれるなど(直後に後悔する)

今まで登場した人たち皆が
協力してくれる展開は熱いですよね。

筐口さんの両親の話はリアルにありそうで
怖い……。

続きはまた後日。

魔人探偵脳噛ネウロ 6 (集英社文庫(コミック版))

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