『バオー来訪者』(84~)は
無敵の生物兵器・寄生虫バオーを
体に宿した少年、橋沢育朗と
バオーを創り出した秘密機関
「ドレス」との戦いを描く
アクション漫画です。
89年にOVA化しました。
そいつに触れることは死を意味する!
最初の一コマ目の台詞から
既に天才的なセンス。
第一話では予知能力を持つ少女・
スミレが「ドレス」の専用列車に
乗せられ、研究所へと運ばれるはずが
脱走しようとした際、バオー(育朗)の
入ったカプセルを開けてしまい、
共に組織から脱走することになります。
育郎はスミレを守りながらドレスの刺客と戦い、
バオーの能力を目覚めさせていきます。
スミレは10歳の孤児院育ち。
脱走後の生活資金を手に入れるため
予知能力を競馬に活用したりと
気丈でたくましい少女です。
育郎は温和で紳士的。家族仲も良かったのに
ドライブ中に一家で事故に遭い、若い実験体を
探していたドレスに両親を殺されてしまいます。
バオーの姿だと育朗の意識がなく、
殺意の「におい」で敵と判別するなど
ヒーローとしてはかなり特異な存在。
後半、ドルド中佐によってスミレが攫われ、
彼女を救い出すためにドレスの研究所へ
乗り込みます。
最後の刺客ウォーケンとの戦いで
研究所は壊滅。バオーの生みの親、
霞の目博士と共に育朗も海の底へ……。
成長したスミレが育朗が戻ってくる
ビジョンを見ているのですが、
それってバオーが成虫になって
世界中に(というのは曖昧にボカされてます)
力の源が寄生虫で、変身法や攻撃を受けた
敵がぐにゃりと溶けたりとかなりグロテスク。
硬化した腕の刃「リスキニハーデンセイバー・
フェノメノン」などの長い技名や用語、
「バルバルバルバルバル!」の叫び(?)といい
全てが秀逸でしたが当時のジャンプには
早すぎたのか、コミックス全2巻で終了。
しかし一部の人には刺さったようで
後にひらがな時代の「ふぁんろ~ど」で
シュミ特があったと聞いて嬉しかった
ものです。