昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

諌山創『進撃の巨人』その1

進撃の巨人(09~)は中世ドイツ風の
髙い壁に囲まれた架空の世界を舞台に
謎の人喰い巨人と人類の戦いを描く
壮大なダークファンタジー

主人公はエレンですが、多くのキャラが
様々な思惑で動く群像劇でもあります。

13年にアニメ化、その他ゲーム、
実写映画も作られた言わずと知れた人気作。

序盤、エレンは幼馴染みのアルミンと
ミカサと共に高い壁「ウォール・
マリア」に覆われた、シガンシナ区で
平穏に暮らしていました。

外には巨人がいると言われていて
調査兵団」以外に壁の外に出る者はなく、

エレンはそんな環境にいる自分たちを
「家畜のようだ」と思っていました。

「100年壁が壊されなかったからといって
今日壊されない保障なんかどこにもないのに……」

アルミンがエレンにそう言った直後、
地響きと共に巨人が壁の向こうから
顔を出し、日常は一変します。

潰れた家の下敷きになった母親・カルラを
ミカサとエレンが救い出そうとしていると
一体の巨人が近づいてきて……。

カルラは助けに来た駐屯兵団のハンネスに
子供たちを連れて逃げてと頼み、
ハンネスは二人を抱えて立ち去ります。

エレンの絶叫が響く中、
カルラは巨人に喰われてしまい

駆逐してやる!! この世から……
一匹……残らず!!

エレンは固く誓うのでした。

エレンはその後ミカサ・アルミンと
共に訓練兵となり、5年後に
再び巨人と対峙します。

「駆逐してやる」「心臓を捧げよ」
「奇行種」など印象的な台詞は
あちこちで繰り返し使われたので
読んでなくてもそれは知ってるという
人も多いでしょう。

巨人の不気味なデザインといい、
独特の世界観といい、漫画の
常識を覆した作品の一つです。

感想を一言でいうと
「絶望と希望の間を、とんでもない熱量で
ブン回されるジェットコースター」

逃げ場のない絶望や、やり切れない思いを
抱く場面が多いのに、それでも読者が
読み続けられるのは

「とにかく生きろ」という

強烈にポジティブなメッセージが
全体を通して貫かれているからでは
ないでしょうか。

 続きます。

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)