昭和の話がしたいんだ

昭和大好き団塊ジュニアの主に70~80年代漫画・アニメ・特撮語り

高橋よしひろ『銀牙ー流れ星銀ー』その1

銀牙ー流れ星銀ー』(83~)
熊犬として飼われていた秋田犬・銀を
主人公に、犬たちが東北の奥羽山に
結集し、凶暴な巨大熊「赤カブト」の
群れを倒す熱い物語です。

86年にアニメ化しました。

今なお次世代以降を描く続編が出たり
日本だけでなく、北欧でミュージカル化
してる息の長い人気作です。

犬を主人公にした漫画は数多くても
擬人化でもペットとしてでもなく、
戦う犬という唯一無二のジャンルの作品です。

序盤は人間と犬が一体となって
過酷な自然と熊に立ち向かう姿が描かれます。

熊撃ちの老マタギ・竹田のじっさまと
銀の父リキのエピソードや、

リキが赤カブトとの戦いで行方不明になり
まだ子犬の銀が、竹田のじっさまに
容赦なく鍛え上げられる過程が描かれます。

(ちなみに赤カブトは片目の月の輪熊で、
頭から背中にかけて赤毛なのが名前の由来。

頭を撃たれたために中枢神経がおかしくなって
冬眠もせず、仲間を集めて群れを作っています)

銀の母親の飼い主の少年、大輔は
銀を心配してじっさまに抗議しますが
聞き入れてもらえません。

竹田のじっさまのライバルとして、
村長の息子で医者、ハンターでもある秀俊と
シェパードのジョンが登場します。

秀俊にじっさまの村田銃よりも洋弓の方が
威力があると聞いた大輔は訓練を重ね、

洋弓(ハンティング・ボゥ)を持って
銀と共に熊のいる森へ向かうのでした。

ジョンと銀が犬同士で初めて会話した上で
(二匹が顔を合わせるまで、犬たちに
台詞はなかった)

ある日銀とジョンのもとにグレートデン
ベン率いる犬たちが現れます。

ベン「ある目的のために男を探している!
本物の男だけをな……」

読んだことのない人は「何言ってんの?」と
思ったことでしょう。

このマンガでは犬が人間以上に男らしいのです。
彼らの目的は仲間を集めて赤カブトを倒すこと。

熊にひるまずに立ち向かった銀とジョンは
「男」と認められ、ボスに会いに行くのですが
そこにいたのは死んだはずのリキでした……。

続きます。

銀牙―流れ星 銀― 第1巻

銀牙―流れ星 銀― 第1巻