『お父さんは心配症』(84~)は
心配しすぎて娘の典子と彼氏の北野くんを
振り回す暴走お父さん、佐々木光太郎が
主人公のドタバタギャグ漫画です。
94年には実写TVドラマ化しました。
母親は早くに亡くなっており
年頃になった娘が心配なのはわかりますが
心配性を通り越して、超展開すぎる
方向に妄想がイってしまい、
理解不能の言動で突っ走ります。
はた迷惑な人ですが、典子への愛は
本物なのは確かです。
お父さんだけでなく、次々に奇人変人の
濃いキャラが登場し、
テンポよくボケまくりやりたい放題で
ツッコミが追いつかない勢い。
特にタラコ唇が特徴のサッカー部の片桐
キャプテンとその両親とじい、
一見ダンディな緒方さんと娘のひろみ。
病弱を通り越して、もはやホラーな寝棺さんと
リーゼントの息子・一郎。
そして北野くん……序盤はまともな
人だったのに(遠い目)
最後まで常識人だった典子が一番の
変態と言われてましたが、
ツッコミ役必要だから……。
個人的に6巻、テレビに出ることになった
お父さんが暴走、番組を台無しにするエピソードで
怒ったテレビ局スタッフに追われるうちに
別の放送局に乱入、
アナウンサーに背負われながら逃亡中に
車にはねられ
アナ「り……臨時ニュースを申し上げます。
今日午後9時15分MHK放送局の前で
わたしがひかれました」
「そ……その瞬間 わたしは目の前が
まっくらになり なすすべもなく
宙を舞い……
地面にたたきつけられて
あらやだよ このザマでさぁ」
途中まで冷静に実況しながら
最後は投げやりなアナウンサーに
声出して笑いました。
パロディも多く『バロム1』の
ヤゴゲルゲの子守歌や
フォーリーブスの「にっちもさっちも
どうにもブルドッグ♪」を知ったのは
このマンガでした。
あと2巻の「更年期障害連合」が
すごくツボです。
お父さんに日記読まれて典子が怒るとか
「非行に走る」という単語といい、
昭和ネタの宝庫でもあります。
「100万乙女のバイブル」りぼんに
今なお伝説として君臨する迷……傑作です!