『ガラスの仮面』(76~)は
平凡で地味な主人公・北島マヤが演劇にかける
情熱と才能を元大女優の月影千草に見いだされて
女優を目指し、
ライバルの天才にしてサラブレッドの姫川亜弓と共に
幻の舞台「紅天女」に挑む演劇マンガです。
簡単に言うと
演劇×スポ根×足長おじさん
=スーパーベストマッチ!!(イエーイ!!)
※仮面ライダービルド風
この作品の定番、白目で(おそろしい子……!)
という場面は
この漫画を知らなくても、パロディとして別の作品で
使われているのを見た人も多いはず。
「平凡で地味な主人公」と書きましたが、序盤の
マヤは中華料理屋で住み込みで働く母親と共に
暮らしており、
時に店を手伝うこともあるのですが、配達先の家で
テレビドラマなどを目にすると仕事を忘れてしまい、
怒られてばかり。
それもただ見てるだけでなく、俳優のセリフや
細かい仕草までそっくり再現できるという
実生活には全く役に立たない才能を発揮します。
ある日それを引退した女優・月影千草に目撃された
ことで、マヤの人生が大きく変わることになります。
月影先生は『紅天女』という演目の上映権を
作者から受け継いでおり、
「自分が選んだ女優しか演じさせない」と
大手芸能プロの要請を拒否し続けていました。
有名女優・姫川歌子の悲願であり、その娘で天才少女と
呼ばれる姫川亜弓も興味を抱く「紅天女」
才能の片鱗は見せるものの、地味で平凡な容姿のマヤが
どうやって演技力を磨き、女優へ成長していくのか?
答え:「正気の沙汰ではない」特訓。
月影先生は竹のギプスをつけさせたり、階段から
突き飛ばしたり、倉庫に一晩中閉じ込めたりと
スポ根マンガのような無茶苦茶なやり方で
マヤが自ら役を掴めるように導きます。
70年代はどのマンガも大真面目でひたむきな
印象ですが、
(今見るとシュールだったり一周まわって面白かったり)
『ガラスの仮面』の突き抜けっぷりは
伊達に40年以上愛されてはいません。
語り足りないので次回に続きます。